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劇評

[劇評]LiveUpCapsules「スパイに口紅」@花まる学習会王子小劇場

投稿日:2017/01/21 更新日:

ヒラヒラと舞い落ちる札ビラのように裏と表がくるくると入れ替わるサスペンス劇。

男ばかりの座組の硬派な造りで、シャープかつ無駄の少ない脚本と演出が小気味よい。

史実の裏付けがどのくらいあるのか不明なフィクションだが、こんな男たちがいたかもしれないという気にさせてくれる不思議な歴史劇。

脚本の上手さも際立っており、舞台の使い方もかっこいい。随分前からある劇団のようなのに、今まで知らなかったのは不勉強の至りと反省しました。

次の芝居もチェックしよう(と思ってすぐ忘れる…)

劇団 LiveUpCapsules
題名 スパイに口紅
公演期間 2017/01/202017/01/29
村田裕子 演出 村田裕子
出演 昭和通商株式会社

 堀田光哉:宮原将護

 後藤良成:遠藤綱幸

 山口隆:虎玉大介

 木原喜一:桂弘

 海老沢幸秀:祁答院雄貴

 坂本春彦:橘颯

岡正夫(民俗学者):杉山雅紀

団茂(科学所研究員):高山和之

梁(リャン):山田隼平

リーメイプ:菊池真之

満州警察:剣崎亮

軍人:弓削郎

劇場 花まる学習会王子小劇場(王子)
観劇日 2017年01月21日(ソワレ)

以下 ネタバレあります。

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■物語

脚を引きずりながら上野から張り切ってやってきた坂本の職場は、昭和通商の新京本店。性格も思想も様々な男たちは、各々が他に代わるものがいないプロフェッショナル集団。 この会社は、日本の為に古い日本の武器を戦争に備える小国に売りつつ貴重資源や資金を集める国策会社で、専務として切り盛りする堀田も、元は陸軍軍人。
売るものがそろそろ底をつき、それでも資金を用意するように迫る軍部。満州国にはびこる阿片の惨状。
軍部からの正式な辞令が堀田の元に届いたことで、社員とその周辺の男たちは動き出す。ただ、彼らの心中に思う思いはけして同じものではなかった

■感想

■佐藤佐吉賞受賞劇団というのが、見に行く手掛かりになりました。

週末の休日出勤、予想より少し早めに終えた事もあり、会社を出た後、久しぶりに当日券で芝居を見ようと思い立ちました。当初は、紀伊国屋ホールでやってるラッパ屋を見ようと思っていたのですが、昨日の記事で佐藤佐吉賞の脚本賞を受賞した村田裕子さんの劇団の公演をやっていることに気づきました。結構悩んだのですが、これも何かのきっかけと思い、一度も見たことのないこの劇団の公演に足を運びました。

■自分の好みど真ん中の近現代史を舞台にした物語

昨年見た「治天ノ君」もそうですが、こういう近現代史を舞台とした物語は結構好きです。満州を舞台にした感じのこの物語は、僕に取ってどストライクでした。男たちがそれぞれ何かを抱えながら、一つの目的にむかっていくというのも好きだし、どんでん返しを繰り返すのも、さっすが脚本賞に選ばれた作家さんだけあって見ていてあっという間に時間が経っていきました。

満州を舞台にした作品は、前に見たことがあるよなと見ている間中思っていたのですが、帰ってから気づきました。桃唄309の「五つの果物」でした。

あちらは、満州国そのものの歴史に翻弄される様々な民衆の話でしたが、こちらは日本人メインかつ、スピーディな展開でしたから、舞台となる時代背景は同じでも、だいぶ趣の異なる印象でした(20年も前に見た舞台だ…)

■舞台を真ん中に挟んで手前と奥に客席がある装置。反対側からの表情が気になる

劇団のHPを見ると、いつもこの形の装置の様子です。確かに、この装置のおかげで不自然に客席側に向いて演技をすることがなく、役者もあるべき方向(自分の喋っている人の方向)に向いて話しています。

ただ、特にこの話の性格上、台詞だけではうかがいきれない表情の演技とかがありそうで、自分から見えない方に向いていたときの演技が気になったりしました。もう一回、反対サイドから見たいとおもってしまいました。これも、劇団の策略か?(笑)

■中国語、頑張ってましたねぇ(多分)

大学時代(◎十年昔)に第二外国語として中国語を、やっていた為、劇中の中国語を思わず聞き取ろうとしてしまいました。

ところどころ、聞き取れてきちんと分かる中国語になっていました。役者さんしっかり練習してるなと感心しました。台詞覚えるだけでもいつも役者さんには感心しますが、他国語となると想像を絶します。(台詞が全てはとても理解は出来ませんでしたが、多分にこっちが中国語を忘れたせい…orz)

■なかなかイケメンぞろいの座組。女性に人気ありそう

堀田を演じていた宮原将護さんは、なんか玉山鉄二さんに雰囲気が似ている中々のイケメンでした。残念ながら、女優さんは一人も出ていなかったのですが、男優さんはかっこいい人、個性的な人がいっぱいいて皆さんの演技も安定していて安心して見られる舞台でした。(今、チラシを整理していたら、ファンクラブのご案内が入ってました。人気あるんだこの人。なるほど)

最後にわかる題名の意味

タイトルの意味は最後にわかるが、安易と言えば安易なタイトル。内容がよかっただけに、惜しい。

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