[劇評]大森カンパニープロデュース「更地16」@ザ・スズナリ(下北沢)

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昨年の公演予定がコロナの影響もあったあえなく中止。そのリベンジ公演として、ガッチリの感染対策をもとに上演にこぎつけた更地16。個性的なキャストの地を活用したコントと故林さんのシュールな世界観の融合のパワーを感じました

劇団 大森カンパニー
題名 更地16
公演期間 2021/07/282021/08/08

故林広志

演出 大森博
出演者  田中真弓、山口良一、大森ヒロシ、佐久間哲、今拓哉、中原果南、横山清崇、三宅祐輔、福田ユミ、依里
劇場
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観劇日 ()
ここからはネタバレします

最初からシュールさ全開!も、個人的にノレず😥

公演が始まって最初のコント「不完全人物」は、勘当されているおぼしき親戚のおじさんの接近に怯える家族を、ゴジラ映画風に捉えたコント。ゴジラ映画をあまりちゃんと見ていないせいか、どうも僕自身乗り切れず、なんかぬるく始まった感じになってしまいました

会社員体操で、一気に引き込まれました

ところが、その後に続いた「会社員体操第一」は、会社員あるあるが、見事にラジオ体操と融合しておりおお笑いしながら見てしまいました。よくもまぁ、ここまで対応させるものだと感心しました。
1つめ、2つめのコントはいずれもキャストの個性よりも脚本のシュールさが前面にでてきていましたが、脚本の力をまざまざと見せつけられた感じでした

会社員の現実に近いネタが多数

今回に限りませんが、更地のネタに会社員として勤務してないとピンっとこないんじゃないかというネタが多々あります。今回の会社員体操やハラスメント問題について現場の実感値がとても反映された「取り調べの輪」がありました。こういうコントを見ると会社員のことをよく取材しているんだなと感心します

反則的なキャストの個性が光る

とはいえ、脚本だけが魅力ではありません。というか、どっちかというとキャストの個性が光りまくります。
依里さんのアクションを活用した「恥じらい」はいつものパターンですが、キレがましていていつものように楽しめました。相手役の大森さんの対応力が下がってきてしまっているのかなぁとかちょっと思ったり…

今回初参加の福田ユミさんは、のんびりした喋り方のキャラクタが、「向いてない人々」で保育士に向いてない人の演技として面白い以上にだんだん怖くなる感じで、独特でした。あんな人となりにいたら 怖いよと思いました

田中さん、田中さん、田中さーん

田中真弓さんは、僕にとってはドラゴンボールのクリリンで、初めて舞台で見たときは、ちょっと気を抜くとクリリンがしゃべっているようにしか思えませんでした(僕は、ワンピース世代じゃない🤣)


10年前の舞台か….びっくり

が、すでにそんなことはまったくありません。田中さんが出てくるといかに面白いことになるかと期待してしまいます。
今回は、日本舞踊の家の人の役で、くるくる回るだけで、笑わせてもらい、向いてない保育士役で背筋を寒くさせられましたが…. ゴルゴ13は、反則すぎます!!

この「弟子」というコントは、そもそもゴルゴ13が出てこなくても十分面白い(山口さんと大森さんのかけあいだけで)のに、そこにまさかの田中真弓さんのゴルゴの登場。いや、やられました。
脚本の面白さに、役者さんの面白さが融合した瞬間でした

一番好きだったのは、「依存症」

三宅さんも特徴のある役者さんで、出てくるたびに何がおきるか期待してしまいます。
「お兄ちゃん、泥棒よ!」は、三宅さんの日本舞踊の技術をいかんなく(?!)発揮していました。
しかし、なによりも印象に残ったのは「依存症」でした。
これも、脚本のシュールさが際立つコントで、オヤジになればその誘惑に耐えられなくなるおしぼりで顔を拭く行為を、薬への依存症のように語るというものでしたが、それを語る三宅さんの鬼気迫る演技が笑いを誘います。
結構前の座席だったので、三宅さんの熱弁による つばの飛沫が多すぎるのも、個人的にはツボでした。

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