英語による落語ということで、現地に人に受けるのかなぁとか思いながら見に行きました。落語は、英語になっていてもわかりやすく(英語も聞き取りやすく)、笑うことができました。肝心の現地の客の反応は、半分近くが日本関係者か日本人らしくちょっと生の反応なのかどうかをはかりかねました。
劇団 | 桂三輝(Katsura Sunshine) | ||||
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題名 | Katsura Sunshine:Rakugo! | ||||
公演期間 | 2016/08/07〜2016/08/28 | ||||
出演 | 桂三輝 | ||||
劇場 |
Sweet Grassmarket(Edinburgh UK)
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観劇日 | 2016/08/14(ソワレ 17:40〜) |
目次
事前にチケット準備した甲斐ありました。劇場は満員の盛況…(苦笑)
30人ほど入る劇場は、満員の盛況。まくらで、三輝さんが話しているところ、エディンバラ演劇祭に来るのは3年目で、それで学んだのは、会場を満杯にするには小さな会場を選ぶこととか(苦笑)
他の公演で、大人数の人が開演直前まで並んでいてどっと入っていくのを目の当たりしていたので、ちょっと肩透かしをくらった。ボックスオフィスで予めチケットを抑えておかなくても取れたかもしれない。(とはいえ、確かに満席になっていたので、当日直前に買えたわけではないかもしれない。
海外の人にもわかりやすくなるように工夫された構成
上方落語の方らしく早口のマシンガントーク的な感じの英語ですが、とても聴きやすいです。
日本について知識のない方に落語や日本語の世界に親しんでもらおうという心意気が随所に感じられます。まくらが長くて本題がちょっと短いのですが、トータル45分はちょうどよい長さだったと思いました。
日本語のめんどくささ(ありがとうに47も言い方がある!)とか、やたらにへりくだるとか、上下関係の厳しさ(文枝さんに、自由の女神につれていけといわれてとまどった話)とかをおりまぜて、またまくらの中に寿限無の一節を入れてみてといった事が、その後の落語の本題への準備運動になるように構成されているのだと思いました。
まったく、日本語や落語を聞いたことがない人がこれをどう感じるのか聞いてみたい。
本題は、「ちりとてちん」
本題は、創作落語ではなくちゃんとした落語の演目の「ちりとてちん」という上方落語の演目。関東では「酢豆腐(wiki)」としてしられている演目で、しっかりできている。
話の緩急や、表情や造作といったところもとても真に迫っていて、英語であっても、落語って成立するんだということがよくわかりました。
ただ、思った以上にあっさりした終わり方に、観客は戸惑っていたのか、閉演後に誰もしばらく席を立たなかったのはちょっとおもしろかった。
■日本の存在感はまだまだかなぁ。
和太鼓のチームや、琴の演奏チームなど日本の伝統芸をひっさげてここに乗り込んでいる人たちはいるみたいですが、存在感は弱い感じを受けました。サンシャインさんの落語でさえ、30人程度の劇場でいっぱいと考えると、こういうところで日本のエンターテイメントが認められるにはまだまだ時間がかかるのかもしれません。
昨日見た、韓国の「Chef!」の人気と弾き比べてしまうとちょっと哀しい。
[海外劇評]Persona Inc.「Chef: Come Dine With Us!」@Assembly George Square Theater
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