[書評]ダン・シモンズ「エンディミオンの覚醒」

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ついに、ハイペリオンシリーズの最後の作品「エンディミオンの覚醒」です。

エンディミオンで、最後はアイネイアーとロールを助けるために自らの使命を裏切ったデ・ソヤ神父大佐は、神父に「格下げ」されて、辺境の星で、神父の職務についています。そして、アイネイアーとロールは、マゼラン星雲に隠された地球で建築家の下で修行中。

そんなところから、ストーリーは始まります。ルナール・ホイトもとい教皇ユリウスが9度目の復活を遂げ、再び話が展開を始めます。

今度は、一人で再び筏の旅に出たロール・エンディミオンは、美しい星々の風景の中再び大冒険を繰り返し、懐かしの領事の宇宙船に再会を果たします。中国語が今だに話されている惑星「天山(てんしゃん)」に辿り着くまでの冒険、そしてそこに迫るパクスの魔の手。

再びハラハラ・ドキドキの展開。ダライ・ラマが、中国を模した惑星にいるというのは、どうなのとか思う所もあったりしますが、まさにハイペリオンシリーズの集大成となる豪華登場人物が、相変わらずの圧倒されるようなヴィジュアルイメージの中で話が収束していきます。

アイネイアーの本当の役割、パクスの目的、おぞましい聖十字架の本当の機能、コアの野望….次々に解き明かされる謎にスッキリとする事ができました。

このシリーズを今回かなり一気に読んで、最初に読んだ時とはまったくちがう印象をもちました。シリーズものをあまり間をあけてよんじゃだめだなと改めて思いました。20世紀最高のSFという名に恥じない作品です

もし未読の方は是非に!

電子書籍化されたので重い本に煩わされることなく物語り世界にのめり込めます

 

エンディミオンの覚醒(上)

早川書房 (2014-02-21)

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エンディミオンの覚醒(下)

早川書房 (2014-02-21)

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