野田秀樹さんの「贋作 桜の森の満開の下」は、1989年の平成元年に初演を迎えて、歌舞伎版も含め既に4回再演されている演目です。平成が終わろうとしている2018年秋に再演されます。キャストを変えながら再演を繰り返された作品なので、2018/4/5の記者会見記事による2018年版も含め、キャスト比較表を作ってみました
2018年4月5日に記者発表のあった2018年秋のNODAMAPのキャスティングを以下の記事を参考にして追記しました
ちなみに、こちらの記事に基づく記事は別途書くつもりです!
書きました!
目次
野田版「桜の森の満開の下」とは
元々は、坂口安吾さんの同名小説から題名を拝借した「贋作・桜の森の満開の下」は、夢の遊眠社の舞台として1989年に初演を迎えました。内容は、原作の一部の話「「夜長姫と耳男」あたり+αの寓話劇。僕自身は、1991年の夢の遊民社版と2001年に新国立劇場主宰、野田地図上演という形式版を鑑賞したことがあります
そのうち、2001年版の感想は以下の記事にしています
…読んでいただければわかりますが、ワタシ的には大分評価の低い舞台です。ただ、代表作であることは事実で、この公演を含め過去に3度上演されており、2017年の歌舞伎版は4度目、2018年の野田地図版は5度目の上演になります。
再演5度の配役比較表
以下の歌舞伎版も含め、5作品の配役の比較表を載せます。(リンク先は、演劇感想文リンクです!)(敬称略)
1989年版(夢の遊眠社) | 1991年版 | 2001年版(野田地図) | 2017年版(歌舞伎) | 2018年版 | |
耳男 | 野田秀樹 | ← | 堤真一 | 勘九郎 | 妻夫木聡 |
オオアマ | 段田安則 | 若松武史 | 入江雅人 | 染五郎 | 天海祐希 |
夜長姫 | 毬谷友子 | ← | 深津絵里 | 七之助 | 深津絵里 |
早寝姫 | 山下容里枝 | 星ともえ | 京野ことみ | 梅枝 | 門脇麦 |
ハンニャ | 松浦佐知子 | 川俣しのぶ | 犬山犬子 | 巳之助 | 秋山菜津子 |
ビッコの女 | 川俣しのぶ | 高谷あゆみ | 金子あい | 児太郎 | |
アナマロ | 向井薫 | ← | 朱門みず穂 | 新悟 | 銀粉蝶 |
山賊 | ー | ー | – | 虎之助 、弘太郎 | |
エナコ | 川俣しのぶ | 高谷あゆみ | 福寿直子、石村実伽 | 芝のぶ | 村岡希美 |
マネマロ | 渡辺杉枝 | 小松正一 | 川端良香 | 梅花 | |
青名人 | 羽場裕一 | 田山涼成 | 平沢智 | 吉之丞 | 大倉孝二 |
マナコ | 上杉祥三 | 羽場裕一 | 古田新太 | 猿弥 | 古田新太 |
赤名人 | 浅野和之 | ← | 荒川良々 | 片岡亀蔵 | 藤井隆 |
エンマ | 佐戸井けん太 | ← | 大倉孝二 | 彌十郎 | 池田成志 |
ヒダの王 | 松澤一之 | ← | 野田秀樹 | 扇雀 | 野田秀樹 |
配役の並び順は、以下の歌舞伎座のサイトを参考に作りました。
が、配役順や無くなった役など見ると、当然ながら大分内容が変わっていることが推察されます。
歌舞伎版では、耳男=勘九郎さん、オオアマ=染五郎さん、夜長姫=七之助さんとかなり重要どころのキャストが先頭3名に並んでいあすが、過去の舞台でそれと同等に重要な役どころと思しきマナコが、配役表上かなり後ろに来ているのが気になります。
勿論、同様に大事な役のヒダの王が、最後になっているので、並び順の始めが重要というわけではないのでしょうが、それにしても、初演時上杉祥三さん、再演時、羽場裕一さん、古田新太さんと遊眠社版では常に主役級をしていた人がやり、野田地図版でも常連の感があった古田さんの役が、歌舞伎版で配役表上、最後から4ツ目というのはちょっと解せません
歌舞伎特有の何か意味があるのでしょうか?
歌舞伎版がどうなっているか、楽しみではあります。
未だ、歌舞伎未体験の身としては、ちょっと気になる演目です。毬谷友子さんや深津絵里さんが演じた夜長姫を七之助さんがどのような妖艶さで演じるのか、2001年の公演版でも目をみはるほどの舞台演出が、今回の歌舞伎版でどのように演出されているのか、楽しみではあります。
残念ながら、演劇感想文リンクでは歌舞伎の感想は読むことができませんが、どこかのブログで見たら、様子を伺ってみたいと考えました。
猿之助さんのワンピースだけでなく、尾上菊之助さんも宮城聰さん演出で、マハ・バーラタをやるというニュースも本日飛び込んできました。歌舞伎界が新しいものを取り込む勢いはすごいですね。
尾上菊之助(40)が東京・歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」(10月1~25日)で、インドの神話的叙事詩「マハーバーラタ」を新作歌舞伎「極付印度伝(きわめつきいんどでん) マハーバーラタ戦記」にして主演することが8日、分かった。インド作品を歌舞伎にするのは史上初の試み。
ク・ナウカ版のマハ・バーラタを2003年に見た身としては、こちらもかなり気になります。
感想記事は以下(2017/8/13追記)
演劇感想文リンクのリンク先の皆様の感想記事を以下にリンクしておきます(演劇感想文には、歌舞伎のリンク欄がないので)
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