善光寺の宿坊を体験。予約や食事、朝のスケジュール等[北信州旅行記②]

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善光寺で、「宿坊」を体験してきました。宗教施設としてのお寺に泊まる「宿坊」というのは、前々から、ちょっと興味があったものの何か敷居が高い気がしていままでチャレンジしていませんでしたが、思っていた以上に居心地の良い経験でした。日をまたぎましたが、善光寺と対になる別所温泉「北向観音」にも詣りました。

目次

宿坊ランキング一位の寺院。善光寺「淵之坊」

今回は、初心者ということもありあまり無理をせず、評判が良いところを選択しました。

「宿坊」とは?
宿坊(しゅくぼう)とは、お寺や神社の宿泊施設を指します。元々は、僧侶や参拝者が泊まるための施設でした。現在は一般の観光客の受け入れが増加し、宿泊施設としてのサービスも充実しています。…

こちらの記事で、同率一位の宿坊としてあげられているのが、長野県善光寺の宿坊「淵之坊」さんでした。 こちらを宿として、選びました。

予約はHPのお問い合わせから

淵之坊のHPは、すごくちゃんとしていて色々な情報を確認することができます。(場所のわかりやすい地図もあります)

空き室の確認も予約もHP上から可能です。HP上から予約をしたところ、翌日には非常に丁寧な予約確認メールが届きました。 楽天トラベルなど、トラベルサイトから、予約できる宿坊もあります。(上記の楽天のランキングの5位「兄部坊」(このこんぼう)さんの予約もできます。こちらと今回大分悩みました)

到着すると名前入りで玄関口に歓迎の文字が

少し早めに到着したので、予め電話を入れたところ、荷物だけ預けに来ても良いですよということで、チェックイン(という言葉で良いのか?)より随分早めの13:30くらいに到着したのですが、入り口には、こんな感じの看板が手書きで名前入りで、出してありました。ホテルや旅館に泊まることの多い、普段の旅行ではあまりない歓迎のされ方です。この日は私達を含め、4組ほどが宿泊したようでした。

部屋はこじんまり。食事は豪華。お酒は….

少し早めについたのですが、すぐに担当の方が出てきて、システムを説明していただきました。

この時点で、善光寺の参拝するための参拝券もこちらで頂きました(翌日、精算)。宿泊する日と翌日両方使えるということで、この参拝券を持って、そのまま善光寺にいけるとのこと。山門、本堂、史料館を巡れる1000円のチケットをその場でいただきました。

ここで、ずっと気にしていたことを、説明いただいた方に質問。

「あのー、お酒はどうすれば….」
ばん、と胸を叩かれ、色々あなお酒のメニューが出てきました。ビール、焼酎、ウィスキーに、地元信濃のワインまで充実のアルコールメニューです。実は、メニューが乏しければ、お酒を予め調達することも考えていたのですが、必要ないと判断しました(淵之坊さんでは、BYO(お酒の持ち込み)もOKとHPで書かれています

設備は綺麗で旅館と変わらない

ほぼ旅館と変わらないというのが、泊まってみての印象です。夕食も朝食も部屋食で、上記の通りお酒も飲めましたし、精進料理も心配していたほど淡白なものではありませんでした。

というか、むしろ美味しくてびっくりしました

お風呂も、部屋についているわけでありませんでしたが、地下にある共同のお風呂はアメニティも充実しており、広くてゆっくりできました。

お風呂の横にある休憩室には、漫画など部屋へ持っていっても良い本も置いてありました。手塚治虫の「ブッダ」が全巻揃っていたのはさすがでした。

お朝事に向けて、早寝なのに….

宿坊でのお朝事は、5:30に玄関先集合。といわれていたので、食事後は早寝をしようと9時過ぎには部屋を暗くしていました。

と、10時過ぎに、突然窓の向こうで花火の打ち上げが次々に….まったく予測しておらず結構びっくりしました。土曜日宿泊だったのですが、お寺の方の話によると、長野の方は花火が大好きで、8月、9月あたりは毎週のように近場のどこかで花火が上がっているのだとか…花火は好きなのですが、この日ばかりは楽しめませんねした。

荘厳なお朝事(あさじ)に厳粛な気持ちに

なんとか、4:45に携帯アラームで目覚めて、朝一で、玄関先に集合。ここで、初めて同宿者の方々と顔を合わせました。

まずは、淵之坊さんの中にある仏様にお祈り。宿坊の全ては独立したお寺ですので、個々のお寺に仏様設置されています。

天台宗、浄土宗の両派の共同で支えられている善光寺の歴史やお朝事の流れなど、流れるような説明を受けつつ参道を歩きます。朝5:30とは思えない人通りです。日曜日の朝とはいえ、結構な人数。これが、365日続いているということに驚きました。

山門の内側で、午前6時のちょっと前に並び、まずは天台宗の貫主(かんす)様の【お数珠頂戴】です。真っ赤な笠に守られた貫主様に対して、跪いて頭を差し出してお数珠で頭を撫でられます。

その後、本殿へと入りお朝事へ参列しました。

このお朝事の様子が本当に圧巻。大木魚の目の前に座りましたが、甲子園の応援団の太鼓を叩いて居る人を思わせるほどの重労働感の中、若い住職の方が叩いています。

前日に、史料館で、大木魚を見ていたのですが、まったく実用性のあるものだと思えず、何かの冗談というか、象徴的なものと思っていたので、目の前で大木魚が叩かれている姿が見れるとは思いませんでした。(無知って怖い..)

目を閉じて読経に聞き入っていると木魚や太鼓の音も相まってオーケストラ音楽を聴いているような気分になります

基本あまり信心深い方ではありませんが、街全体の雰囲気が聖地を連想させる雰囲気でした。

ちなみに、浄土宗の上人様(こちらは女性の尼様)のお経に途中から変わり、そうするとまた雰囲気が変わります。

帰りは、こちらの上人様のお数珠頂戴を帰りにも受けることができました。

お戒壇巡りを二度やる羽目に。意味を知ると違う体験

善光寺の参拝の中で一つの名物(?)として、真っ暗な空間を歩いて、鍵を見つけ出し、出てくるという「お戒壇巡り」というのがあります。実は、到着日、参拝した際に「順路」にそって歩いているとやる羽目になり何もわからず暗闇におり、でてきていました。

それが、お朝事の後も、宿坊の方の案内で再度行うことに。

正直、心中、「いや、昨日やったし、もういい」とか思っていたのですが、宿坊の方のご説明で、これは「死→(暗闇にで彷徨う)→鍵を捕まえる(仏様との邂逅)→明るい出口へ進む(生まれ変わり)」という意味があると知り、思いを新たに参加しました。

私が、単純なだけだと思いましたが、こちらもちょっと荘厳な気分で体験することができました。

食事や宿泊だけではない、得難い経験

精進料理が楽しめて、善光寺近くで寝泊まりできればくらいの軽い気持ちで参加しましたが、それ以外に色々得ることのできる宿坊。しかも、ハードルは全然高くありません。また、機会があれば、別のお寺でチャレンジしてみたい経験でした。

片詣りにならないように、別所温泉「北向観音」へ

この宿坊宿泊、善光寺参りの翌々日に別所温泉に行きました。そこにあった「北向観音」は、南向きの善光寺に対して、真向かいに当たるお寺です。

北向観音の境内にある立て札には、「本尊は千手千眼観世音菩薩で北斗星が暗夜の指針となるように、この北向きの、み仏は衆生を現世利益に導く霊験があり、南向きの善光寺と相対し古来両尊を参詣しなければ片詣りになるといわれている。」とあります。

とても、静かな良いお寺です。温泉街のお寺らしく御手水の水が温泉でした。

近くには、川口松太郎の小説、それを原作にした映画/ドラマで有名な「愛染かつら」がありました。こんなところにあるなんて知りませんでした。

善光寺とは違い、とても閑静なお寺で、我々以外には、ほとんど観光客がいませんでした。

と思ったら、内藤大助さんとテレビスタッフが….。テレビのロケだったようです。

ちなみに、北向観音が善光寺と対になっているという情報は、別所温泉に来て初めて知りました。

淵之坊で、住職の方に今後の旅の予定を訊かれて、別所温泉に行くと伝えたのに、何もこのお寺については教えてくれませんでした。善光寺は、北向観音を対だと思っているのでしょうか?

ちなみに、Googleマップで見ると、真北/真南の関係とはちょっとずれているような気が、ま、誤差の範囲ですが。

でも、ちょっと得した気分になれるくらいいいお寺です。すぐ近くには、足湯もあっておすすめです。

ちなみに、そもそも別所温泉には、真田幸村ゆかりの温泉ということで伺いました。そちらについては、以下の記事にまとめました。

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