[劇評]立ツ鳥会議「ゆうちゃんの年」@シアターシャイン

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世代というものを考えさせられた舞台でした。この舞台そのものが、世代をテーマにしていることもありますが、見ている僕と製作陣との世代差も感じる舞台でした。そういったテーマを抜群の構成力とセリフ回しの巧みさで楽しむ事ができた面白い作品でした。

劇団 立ツ鳥会議
題名 ゆうちゃんの年
公演期間 2015/06/12~2015/06/14
出演  荒川大、大竹加耶子、鶴田聡、石原夏実、笠浦静花、千代田修平
劇場 シアターシャイン
観劇日 2014/06/13

■お話

海外でヒーロー的な活躍をした日本人の名前が、一気にブームになり、ある一年間だけ、子供の名前が、「ゆうちゃん」と名付けられた世代。彼らは、「ゆうちゃん世代」と呼ばれていた。

■感想

誘われて見に来た芝居です。劇団は2回めの公演ということですが、当然僕にとっては初見でした。

世代がテーマの舞台でした。思えば、僕自身を含め、バブル世代とかゆとり世代とか、ハンカチ世代とか、マスコミや日常の会話の中にも、普通に出てくるある世代をひとまとめにしてしまう事があります。この舞台は、「もし、生まれた時から他の世代とは違う特徴をもってしまった世代がいたら」という思考実験を行っている作品でした。

「宗教でも、政治でもない、無条件に自分を受け入れてくれる集団があれば、それに入らないことはできない」といった台詞が印象的でした。ある意味、この作品のテーマだったのではないかと思いました。

 

結婚をするかどうかを迷っている二人の会話の応酬を聞いいていて、別の意味での世代を感じました。簡単に言うと、「若さ」を感じました。自分とは、2回り近く年の離れた脚本家やキャストがつかう言葉やテンポが、独特のものに僕には感じられ、「そうか、若い人たちはこんな感じで会話しているのか」と思いました。(というか思い知らされたorz)

 

全体として、脚本の構成やセリフの言葉選びなどにとても、練られたものを感じました。

構成として、小さなグループ(たった6人)の出演者で作られた作品でありながら、ものすごく大きなテーマ(ある世代の隆盛と衰亡)を扱い、それになんとか成功していること。

セリフでは、コミュニケーションが成り立つようで成り立たない会話を作るのは、ものすごく難しい作業だとおもうのですが、そこがうまく作りこめていたことでした。

その2つがうまくできていたが故に、「名前が同じだというだけではない特殊な世代」という、かなり無理な設定に現実感を持たせることができていました。

 

笠浦静花さんを見るのは今回が3回めですが、難しい役だったせいか、彼女の良さがあまり感じられなかったのは残念でした。

狂言回しでありながら、最後に突然、とんでもない秘密を暴露されるという部分が、とーとつ感があり、何かしっくりと来ないものを感じました。(そもそも、あのくだりが必要だったのかなぁとか考えてしまいました。これは役者の責任ではありませんが)

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