[劇評]イッセー尾形「都市生活者のカタログ」@原宿クエストホール

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一人芝居は当たりはずれが多いが、この芝居は当たり。面白かった。

劇団 イッセー尾形
題名 都市生活者のカタログ
公演期間 2007/12/01-2007/12/08
出演 イッセー尾形
劇場 原宿クエストホール(原宿)
観劇日 2007年12月5日(ソワレ)

【ストーリー】

八つの話。定年後自分の会社の近くをうろつく男。何か「ヤバイ」ことに巻き込まれると信じている女。お屋敷に招かれて慌てふためく男。海外で何故か綱渡りをする男。ニートなのに家族に対して厳しい男。砂に埋もれる古本屋の店主。田舎のロッジで食事を食べる3人の若い女性の一人。

【感想】

イッセー尾形さんの一人芝居は面白いらしいと耳にはしていたものの、チケット取得の困難さもあって今まで未見。それが悔やまれる程珠玉の作品の数々に感嘆。

面白かった。一人芝居ってもしダメだった場合のリスク(その人が嫌いでも見続けざる得ない)を考えると敬遠しがちだったのですが、イッセー尾形さんのこの作品は見に行って大正解でした。

独特の視点から描かれる市井の人の描写は文字通り老若男女とり混ざっており、驚きの連続でした。因みに今気づきましたが、都市生活者カタログというわりには田舎在住(砂丘に攻め込まれる古本屋店主)の方も含まれてました。私の都市の概念が狭すぎるのか?

わざとだと思いますが、年齢性別が一役ごとに大きく変わります。最初は定年後数年たった会社から自立しきれないおじさん、その次は多分十代か二十代の妄想癖をもつ路上ティッシュ配りのおねえさんといった具合。お気に入りは大家族で知り合いのお金持ちの実家に訪ねてしまった「アラカワ」一家の話。一人芝居なのに空間の使い方がうまくて広々とした古いお屋敷の雰囲気が感じられる一品でした。

役と役の間に着替えが当然ながら入ります。

音楽のなかイッセーさんが淡々と着替えメイクをするのですが、こうして人の着替えてる姿を注目するという経験も初めてだった気がします。服を着るとき最初に袖から手を入れるのか、頭が先かという部分でイッセーさんと僕はやり方が違うことが妙に印象にのこりました。まぁどうでもいいこではありますが。

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