十六夜社「ストリッパー物語」@池袋小劇場

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劇団 十六夜社
題名 ストリッパー物語
公演期間 1997/05/11
つかこうへい 演出 神保正則
出演
劇場 池袋小劇場(池袋)
観劇日 1997年5月11日

前半ちょっと、つらかった。特にダンスシーンがあまりダンスに見えなくってどうしようかと思ってしまった。このお芝居、ダンスがダンスに見えないと見てるときに異常につらい芝居だったのね。
僕は世代的につかの「ひもの話」は見たことがなかったのですが、アマチュア劇団のやった「ひもの話」を二度ほどみたことがあった。その時面白いと思った方は見事な迄にダンスシーンをカットした演出だったような記憶があります。それも一つの方法だったなっと。 最初の男性ダンスはまあ、期待しないで見てるから(ごめんなさい)あまりつらくなかったんだけど...

と、ダンスに苦言をはいた所で、芝居です。 装置は相変わらずのフラット、暗幕舞台。つかにはこういうのがあうのかな。照明は、ストリップ小屋を思わせる派手派手照明と芝居的な部分がうまく融合していたような。でも、あのサスの嵐はちょっとだけ頂けなかった。まぁ劇場の機材の問題が多いんだろうがいちいち。役者が台詞をしゃべるために真ん中のサスに入るのはつらすぎた。しかもパチパチといった感じでしかサスがつかないんで(あれはフェーダーに繋がってないんだなと思ったんですが)なんか見ていて同じシーンが繰り返されている印象をもちました。

で、今度こそ芝居の感想大島さんと、丸山さんは、割と見ていて安心できる役者です。(RTによれば、最初のシーンの大島の台詞はぼろぼろだったらしいが)ただ、今回僕の印象から行くと、しげ役をやるのに大島さんはまだ若すぎるのかなと思いました。元気いっぱいパワフルハイテンションの大島さんと劇中のくたびれたおやじ「しげ」にはあまりにも共通点がなさ過ぎる。無精ひげとかはやしてその雰囲気をつくってましたが、今回はちょいと不満。

丸山さんは、芝居全体をひっぱってました。彼女のかわいさと色っぽさ(あの色っぽい格好が楽日だけのサービスだったと いうのはラッキーでした)がこの芝居全体の印象をよくしたのは間違いない。 全般に女優陣のパワー不足気味のこの劇団にとって確かに起爆力のある女優さんだなと思いました。 関さん、竜介さんの成長は著しいなというのが今回の最大の収穫。 関さんは丸山さんに引っ張られたのか後半めちゃくちゃよかった。実は、前回の朝日ではいまいちだったという印象がつよかったんで驚きでした。

そして、竜介さんは稲月さんとのシーンで最高のテンションを見せました。きょういちでした。 稲月さんも、前回の朝日での印象が残ってなかったんで今回の芝居の良さは驚きでした。ただ、二人とも芝居全体を通してテンションが高くなかったのが最大の難点。みょうにすかすかの演技をしていることがあって…

それにしては、ラストシーンの美智子と明子のダンスシーンが思ったほど感動しなかったのは、何故だろう。個人的には映画シナリオ版のラストシーンにあるように検事になって戻ってきたかつてのアルバイト(今回だと司朗ちゃんの役か関さんの役に当たるのかな)がしげさんを売春容疑で逮捕するってのを期待してたんです。そういう思いとは別に最後のストーリー的畳みかけがあまりにも急ぎすぎてたのかなという気がしました。明子(丸山)が踊りが駄目になって体を売って美智子(バラコ)を育てるという部分があまり迫ってこなかったから最後にその美智子がビッグになって戻ってきても梅毒で死に
そうなはずの明子が出てきてもまったく感動出来なかった。

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