シアターコクーン「メトロポリス」@WOWOW視聴

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出演者/題材ともにとても魅力的だった舞台であるにも関わらず見逃した舞台をWOWOWで観劇しました。当時どうにも足を運ぶのに躊躇した要因は、思ったどおりでしたがそれ以上に出演者の演技が素晴らしく、劇場に足を運ばなかった事を少し後悔しました


劇団 シアターコクーン/Bunkamura
題名 メトロポリス
公演期間 2016/11/072016/11/30

加藤直

演出 串田和美
出演 松たか子 :マリア/パロディ
森山未來:フレーダー
飴屋法水 :どこにもイヌ丸
佐野岳 :若い衆
大石継太 :シュラン/ゲオルギ
趣里 :カムロ
さとうこうじ:ウワノソラ/九月(セプテンバー)
真那胡敬二 :コンチクショウ/ロードヴァンク
大森博史 :チーコック/フレーデルセン
大方斐紗子 :ヒトヨ/母
串田和美:赤い靴の男
伊藤壮太郎 :労働者/フレーダーの分身
島田惇平 :労働者/フレーダーの分身
浅沼圭 :労働者/カムロの影
坂梨磨弥 :労働者/ヨシワラの女
髙原伸子 :労働者/ヨシワラの女
摩耶リサ :労働者/ヨシワラの女
安澤千草 :労働者/ヨシワラの女
劇場
シアターコクーン(渋谷)
観劇日 2018年04月21日(テレビ録画視聴)

WOWOWに入りました!

3月に髑髏城の七人の1997年版、アカドクロ(2004)、アオドクロ(2004)、ワカドクロ(2011)の一挙放送というコンテンツの魔力にやられて、結局WOWOWに入会してしまいました

とはいえ、入会前に想像していたように、価格に見合うだけ楽しむほどの時間をとることができているわけではありません

一方で、見逃した舞台が思った以上に放映されているので、現在ハードディスクに録画がたまりまくっています….肝心の髑髏城の七人の4作品もアオドクロのみしかまだ見ていません(汗)

そんななか、2016年のシアターコクーン/Bunkamura制作「メトロポリス」を週末に見ました



串田和美さんが苦手

もともと「メトロポリス」という作品は、SF好きからすれば伝説的な作品。あの独特のロボット(パロディ)の姿、高層ビルに囲まれた未来の姿など100年近く前に作られた映画作品とは思えない前衛的なもので、子供の頃から題名だけは知っている作品でした

それに、松たか子さん、森山未來さんといった俳優を迎えて、この時代に上演されるということで、2016年の上演当時かなり観に行くかどうか悩んだ作品でした

それで、なんで行かなかったかというと…串田和美さんが演出だったからでした

自由劇場の作品は好きなつもりなのですが、串田和美さんの演出作品にはどうもいい思い出がありません

劇場に最近足を運んで見たことは無いのですが、テレビ等で串田さんが演出している作品をみても、難解な印象が多いです

この作品も小難しくなりそうで、かつ眠くなりそうな気がして完全に先入観ですが、舞台に足を運ぶのを見送りました

で、今回テレビ視聴によってどう思ったかというと、「なんか舞台照明は全体に暗いけど、思ってたほど悪くなかったなぁ」でした

食わず嫌いせず劇場に行っても良かったかなと

役者の力がすごい

そう思った要因は、テンポの良さであり、個々の役者の力の発揮されるべきところできっちり仕事をしていることでした

改めて森山未來さんがすごい。

メトロポリスという未来都市の盟主フレーデルセンの息子としてその地位を受け継ぐ事に迷うフレーダー

その不安定というかひ弱な感じと高い身体能力に裏打ちされたダンスの融合で、他の誰にもできない主役を演じきっていました

ダンスうまいなあ。「その形で良く安定しますね?!」みたいな形で舞台上で静止していたかと思うと直後に驚くような躍動感で動き出す

彼に合わせて、他の役者さんもアクロバティックな演技が多い

労働者役の役者さんが、あちこちでバク宙しています。必要性に疑問はかなりありますが、嫌いじゃありません

飴屋法水さんのハチ公がいい味だしてる

最後の役名紹介によると「どこにもイヌ丸」ということでしたが、ご自身の台詞の中では渋谷のハチ公(像)であるといいながら渋谷の歴史をメガホンマイクでアジる飴屋法水さん

言ってることが、大真面目だけどなんかおかしい。かつ串田さんとの掛け合いも完全にすれ違っている

全体としては、原作に忠実(だったと思う)なストーリー展開の中で、明らかに原作には存在しないこの人達のいる意味がなんか最後までわからなかった

幕間劇という様相でもないし、こういうところが串田さんの演出のわかりにくさにつながっているのかもしれません

なんたって松たか子

なんだろう、この万能な感じ、年齢不詳なヒロイン像

民衆の希望、森山未來の幻想の恋人、狂気のロボットその姿がどれも魅惑的

やっぱり生で見たかったなぁと思ったのは、前述の森山未來さんのダンスとこの松たか子さんの演技を観たかったという思いからでした

しゃべり方とかも変幻自在で、野田マップのような早口だったり、語り口調になったり

なによりも、髑髏城の七人バリの善悪二役を衣装も何も変えず喋り方と目線だけで演じ分ける様は、圧巻

昔、ブレヒトの「セツアンの善人」を観たことがあったが、松たか子さんやったら面白いだろうな。とか思いながら観ていました

と思ったら、同じ串田さん演出で2001年にやっていました

この落差のある演技であれば、みてみたかったかも。ちなみに僕が観たのは俳優座の栗原小巻版

装置や衣装の工夫は面白かった

立体になっており階層社会と都市の構造をイメージさせる良さがありました

一方で、衣装は労働者=灰色、支配者=白というのはありきたりですが分かりやすかったです

未来を示す為か、森山さんと松たか子さんの二人と物語外にいる感じの串田さん、飴屋さん以外が、眉毛を真ん中に何度も切れ目をいれるような形にしているメイクも、意見は別れるかもしれませんが、未来世界を示すための演出としてはありだったように思います

そういう部分での演出の独特さは好感が持てますが、全般に話が平板な印象になってしまっていたのはちょっと残念でした

串田さんの舞台ではありがちな気もするのですが

メトロポリスという作品について

そういう作品しか語り継がれていないだけなのかもしれませんが、20世紀前半の人が描く未来像でなんか暗い話が多い印象です

現在、新国立劇場で絶賛上演中の「1984」もそうですが、この作品も改めて物語に触れてみて超階層社会とか、独裁的な上流階級と下層の労働者階級という構造が見えます

昔の人は未来を本当に暗く見ていたんだなと思います

意外に北朝鮮とか、シリアとか世界のどこかにはこんな国があるのかもしれない(結構、北朝鮮に似てるのかもしれない)

テレビでみる舞台

WOWOWを機に、見逃した舞台作品をテレビでみるというのもちょいちょいやっていこうかなと思いました

意外に見逃した面白そうだった作品が、放映されています(今週は、ゲキ・シネで「メタルマクベス」とかあるし)

忘れずにチェックするのと、いつでも見れるがゆえに逆にきちんと見る時間がとれないというジレンマでどのくらい見れるかわかりませんが

そして、こんな風に時間差劇評を少しあげていければと思います

以上 WOWOWで2018年4月5日に放映されたシアターコクーン/Bunkamura制作串田和美さん演出の舞台「メトロポリス」の感想記事でした

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