[海外劇評]DE LA GUARDA@DARYL ROTH THEATRE

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超おすすめ作!! この公演が上演されている間に、NYCに来るならぜひとも見ておくべき。(但し、最後に記述した注意事項参照のこと)演出、音楽、想像力、パフォーマー全てが卓越しておりものすごい熱気に観客ともども包み込まれた。

題名 DE LA GUARDA
Booked By N/A Directed By Pichon Baldinu and Diqui James
出演 Shaneca Adams,Thomas Andrews,Hallie Bulleit,Daniel Case,Veronica Desoyza,Trey Files,Karen Fuhrman,Andrew Gunsaullus,John Hartzell,Michael Hollick,Thorvald Jacobson,Michael Lewis,Bridgette Loriaux,Adam Lobato,Angela Phillips,Joanne Solomon,Hank Wagner,Ani Weinstein
劇場 DARYL ROTH THEATRE(Broadway NY USA)
観劇日 2001年08月09日(ソワレ)

目次

日程選択の失敗

失敗しました。何をって、この公演を見る日を間違えてしまいました。明日は、帰国。帰国便はかなり早い便なため、明日は五時おきをする必要があります。そのため、上演時間70分の軽い一作を最終日の夜に選んだつもりでした。

それがとんでもない間違いでした。次から次に繰り出されるしかけの数々に驚き、感動し、思わず踊りだし、大騒ぎにまきこまれるうちに終わる70分は、この一週間にみたどの公演の観劇よりも疲労しました。明日起きれるかな…

という、くらい凄い公演でした。幻想的かつ静的な導入部分から、動へ、乱、狂乱へとパフォーマンスは進展していきます。狂乱の時には、パフォーマーと観客がいったいになり、実際区別がつきません。さっきまで隣で普通に踊っていた人が、ふと振り返るとパフォーマーだったりしてしまいます。その後、また幻想的な静へ戻り、再び動き出します。パフォーマーの体力の限界に挑戦しているかのようです。土曜や日曜にこの公演を日に二度やっているのが信じがたいです。

想像を超えたパフォーマンス

空中パフォーマンスという言葉から想像できる限界を超えたパフォーマンスでした。動の時の状態は、スーツ姿の男女が、空中を気が狂ったように飛び回っているという状況です。(「動」でその有様です。狂乱の時は…凄いことになっています)

音楽もアルゼンチンの音楽らしいのですが、この音楽がまた力強く心地がいい。聞いていると思わず踊りだしてしまう。(「シアターガイド」でこのパフォーマンスの説明の所に「思わず踊りだす人もいて…」という表現がありますが、正しくありません。ほとんどの人が踊っています。踊っていない人の方が珍しいです。)

また、空中に浮かんだゴンドラの上に立つスーツ姿の男の足の下(つまりゴンドラの裏)に逆向きに裸の男が立っている様など、寺山修二の舞台のようなイマジネーションを感じました。(そういうところが僕の琴線に触れたのかもしれませんが)

【重要】この公演を見るための注意事項!!

とにかく、超お勧めです。但し、このパフォーマンスを鑑賞するにあたっては以下のような注意事項があります。

(1) このパフォーマンスは、水、霧、煙を使います。観客は濡れます。(かもしれないではありません。よっぽどうまく立ち回らない限り、確実に濡れます)それを覚悟した格好で行くべきです。例をあげると、土砂降りの雨の中、傘ものなしに歩いてきたスーツ姿の人に抱きつかれてもいい….という格好で行くべきです。(実際、(僕も含め)ずぶ濡れの出演者にパフォーマンスの途中で抱きつかれる人が多数います。それを逃れたとしても、濡れる度合いが違うだけです。)

(2) 女性は、ミニスカートをはいていくと出演者に抱きつかれたまま空中浮遊体験ができるかもしれません。但し、スカートの中は人に見られてもいいようにしていきましょう。

(3) 床は、かなり滑りやすくなります。(土砂降り後のコンクリートの床をイメージしていください)その上70分たちっぱなしです。しかも、途中で踊りだした場合、飛び跳ねます。靴は汚れてもいいスニーカーを勧めます。(更にいうと、水ばかりか紙をこのパフォーマンスは使います。そのため、床は水と紙で凄いことになっています。僕の靴及びズボンは、白い点々とした汚れが一杯ついています。明日これで帰国するのに…)

(4) 男性は、季節が許せば半ズボンでいきましょう。パフォーマンス中いつの間にか足元に張ってきたずぶ濡れの女性パフォーマーが下から半ズボンの中に冷たい手をいれてきます。(かなりびっくりしますが)

(5) 最初、たった一つしかない明かりの部屋に誘導されるとき、誘導者は何も考えず奥からどんどん人をつめて行きます。音楽の雰囲気もくらく、ナチのガス室に送られるユダヤ人の気分になってしまいますが、ここで部屋の奥に押し込まれても、逆に入り口あたりに連れて行かれても気にする必要はありません。このパフォーマンスに正面とか見やすい場所というのはほとんどありません。どちらにしろ、パフォーマンスが本格化するころまでに何度となく場所の移動を係員に半ば小突かれながら指示されます。

(6) カップルで来た場合、暗くなるたびにいちゃいちゃするのはやめましょう。近くにいる僕みたいな独り者が悔しい思いをします(哀)

以上

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