劇評

劇評

Theatre des Annales「従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがブルシーロフ攻勢の夜に弾丸の雨降り注ぐ哨戒塔の上で辿り着いた最後の一行“──およそ語り得るものについては明晰に語られ得る/しかし語り得ぬことについて人は沈黙せねばならない”という言葉により何を殺し何を生きようと祈ったのか? という語り得ずただ示されるのみの事実にまつわる物語」@こまばアゴラ劇場

題名が長いが、前回の公演の評判がものすごくよかったので足を運びました。 ■テキスト(脚本)と極限まで引き出された役者のテンションが高いところで、火花を散らす。 翻訳ものを思わせる密室劇。死と隣りあわせの中で語られる形而上…