劇団 | 劇団☆新感線 | |||||
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題名 | 修羅天魔〜髑髏城の七人シーズン極 | |||||
公演期間 | 2018/03/17〜2018/05/31 | |||||
作 |
中島かずき |
演出 | いのうえひでのり | |||
出演 |
天海祐希 :極楽太夫(雑賀のお蘭) 福士誠治 :兵庫 竜星涼 :夢三郎 清水くるみ:沙霧 三宅弘城 :カンテツ 山本亨 :狸穴二郎衛門 梶原善 :ぜん三 古田新太 :天魔王/織田信長 右近健一 :迷企羅の妙声 河野まさと:三五 逆木圭一郎:贋鉄齊 村木よし子:およし 吉田メタル:波夷羅の水神坊 保坂エマ :浅黄 川原正嗣 :清十郎 原慎一郎 :宮毘羅の猛突 武田浩二 :服部半蔵/髑髏党の鉄騎兵/他 加藤学 :髑髏党の鉄騎兵/旅人/他 川島弘之 :因原数馬(家老の息子)/髑髏党の鉄騎兵/他 南誉士広 :髑髏党の鉄騎兵/服部忍群/旅人/他 熊倉功 :髑髏党の鉄騎兵/服部忍群/旅人/他 縄田雄哉 :髑髏党の鉄騎兵/服部忍群/旅人/他 藤田修平 :髑髏党の鉄騎兵/旅人/他 北川裕貴 :髑髏党の鉄騎兵/服部忍群/旅人/他 穴沢裕介 :黒平(くろへい)/髑髏党の鉄騎兵/他 生尾佳子 :おいく 小川慧 :白介(はくすけ)/髑髏党の鉄騎兵/他 上垣内平 :青吉(あおきち)/髑髏党の鉄騎兵/他 小板奈央美:おいた 鈴木智久 :黄平次(きへいじ)/髑髏党の鉄騎兵/他 鈴木奈苗 :おすず 田代絵麻 :おしろ 鉢嶺杏奈 :おはち 森加織 :おりか 渡部又吁 :赤蔵(あかぞう)/髑髏党の鉄騎兵/他 | |||||
劇場 |
IHIステージアラウンド東京(市場前)
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観劇日 | 2018年05月04日(マチネ) |
目次
遂に髑髏城イヤーの最後の舞台
昨年の春に始まった髑髏城の七人の1年間のロングラン公演。まさかの、延長戦としてシーズン半ばで発表された大人の髑髏城、極。ゴールデンウィークの真っ只中のチケットを確保して観に行くことができました
「シーズン極」が発表された時に、天海祐希さん、古田新太さんの出演を予想し見事に的中(外したのもいっぱいあるけど)し、これはもうどうしても見たいと思っていた舞台だったので、ようやく出会えたという感じでした
思えば、始まる前は全シリーズを見たいくらいの勢いでしたがチケット代の高さもあり、泣く泣くシーズンの半分を諦め、花鳥風月(月×2)極の6パターンのうち3シーズン(鳥、風、極)を見たことになります
どれもすごくよかったのですが、今回の極は過去の髑髏城の七人も含めた集大成的な話になっていて、最後までノッて見ることができました
惜しむらくは、私自身の席が30列目というかなり後方であったため、少々顔が見えにくかったこと。オペラグラスを用意していくべきでしたorz
ここからはネタバレがあります
残念)三宅弘城さん贋鉄齊に昇進できず
以下の記事で、髑髏城の七人極のキャストの発表に基づいた記事を書いたのですが、大きな間違いが劇場に入ってキャスト表を見た瞬間に発覚しました
カンテツが昇進して贋鉄齊になるようです
三宅弘城さん、カンテツのままだ!!
まさかの、2004年アオドクロと同じ逆木圭一郎さん=贋鉄齊、三宅弘城さん=カンテツのコンビが復活していました
今回は、鉄砲作りの名手になっている贋鉄齊ですが、カンテツのバカさは、2004年当時のままで、カタナをタナカといい続ける台詞回し。なんか、ここだけNYLON100℃になってます
体の動きも、あれから14年たったとは思えぬキレキレで、名物100人斬りのシーンでは、舞台を縦横無尽に走り回り、横転までしてました
銃使いという天海祐希さんの設定によるものか、楽しみにしていた斬っては研ぐ流れの中での刀を投げて受け取るというシーンは今回ありませんでしたが…(残念)
ストーリーは、かなり変えていて、新たなシーンも多数
織田信長役が出てくるとは思いませんでした
回想シーンによる信長とお蘭(極楽太夫)の出会いのシーン。二人の因縁を感じさせる重要なシーンですが、若々しい忍び姿からの現在の極楽太夫に変わる早着替えお見事でした
信長を演じる古田さんも、天魔王とも過去に演じた捨之介ともテイストを変えて、独特の人間的な魅力のある信長像でした
演技の振り幅あるなぁ(あんまり動かなかったけど)
ミステリー調で、最後がどうなるかが全く読めない
髑髏城の七人をすでに5回(アカ、アオ、ワカ、トリ、カゼ)も観ている身としては、ストーリー展開にわくわくすることは流石にないだろうと思っていましたが、今回の髑髏城の七人は、ストーリーが変わりすぎていて途中で話がどう転ぶかまったく予想がつかなくなってしまいました
天魔王が何者なのか(本当は、信長なのではないか…)が最後までわからず、結果として最後に天魔王を極楽太夫が殺すのか否かも最後の最後まで想像がつかず…
まさに新作を見せられているような感覚で最後まで見ることができました
また、七人になるはずが、いったい誰が七人になるのか(今までの七人の中には、捨之介も極楽太夫も入っていたので、誰が七人目か元々謎でした)
私の観劇前の予想は、新キャラクターの竜星さんだと思っていたのですが、途中でそれはありえない展開となり….
なにせ、いつもの七人が揃い踏みになる髑髏城へ向かうシーンで6人しかいないので、これは結局7人にならない展開なのかと勘ぐってみたり(←そんなはずはない!)
まさか、清十郎さんが、七人目とは思いませんでした(確かにこれも新キャラクターでしたが)
清十郎(川原正嗣さん)の殺陣は流石に美しく、今回のキャストの中では群を抜いたでき。さすが、JAC!。今まで、割りと裏方的な役が多かっただけに今回こんなかっこいい役をやっているのがなんか嬉しかったです
兵庫…かっこよすぎませんか?
上記の記事でも、兵庫にしてはかっこよすぎというふうに書いていましたが、本当にかっこよかったです
キャスト年齢やルックス的には、アオドクロの時の佐藤アツヒロさんを思い出させるような登場の仕方やキャラクター設定だったのですが、新キャラ夢三郎(竜星涼さん)との最後に壮絶な見せ場があったりして、いつも以上にかっこいい見せ場たっぷりの兵庫でした
確かに、捨之介、蘭兵衛のかっこいい男キャストのツートップがいない髑髏城の七人、男前の天海祐希さんがいるとはいえ、カッコイイ男を演じる役は兵庫しかいないので、見せ場が増えたのは納得なのですが、ちょっとバカで情けない兵庫が懐かしくなりました
沙霧が忙しい
キャストが絞られた関係で、沙霧の役割がかなり広がっていました
新感線2度めの参加という清水くるみさん。初めてみる役者さんでしたが、感情表現が豊かで体もよく動く沙霧にピッタリの役者さんでした
でも、この役本当に、役者さんの個性が出にくい役で、彼女については別の舞台も見てみたいと思いました
なぜか、合唱団と化した髑髏党(笑)
なんか、突然髑髏党が合唱団になっていて笑いました。ミュージカルか!?とかツッコミをいれたくなりましたが、そのシーンの中心になっていた宮毘羅の猛突を演じた原慎一郎さんが、劇団四季出身と知って合点がいきました(観ているときから、初顔だったこともありミュージカル系の人なんだろうなと思っていましたが)
けっこう下らない歌詞を、ステージアラウンド東京のスクリーンに移しながら歌う様は、劇場の無駄遣いとか思ってましたが楽しかったです
私は、何故か旗を振りながら合唱されるとレ・ミゼラブルを思い出してしまうので、「あれ、髑髏党って中央政府に反旗を翻す実は革命勢力で良いやつだっけ…」とか妄想したりしておりました
それでも、髑髏城の七人
と、結構書ききれないくらい物語の部品は変わっているのに、髑髏城の七人の本質的な構造は変わっていないというのにも驚きました
結局、天魔王に因縁を持つ一人の人間が流れてきて、豊臣秀吉軍が迫る関東で、信長の意思を継いだと嘯く天魔王をその戦争によって傷ついた庶民の中から出てきたカブキ者たちと共に難攻不落の髑髏城を壊滅させ、大金の手に入れる
この物語の爽快感が、そのまま残っていてくれたのは、髑髏城の七人のファンで追っかけてきた身としてはジーンとくる部分でした
なんてたって、天海祐希!!
今回は、キャスティング的にも一人で、捨之介+極楽太夫+αを演じることでかなりの難役になっていた天海祐希さんですが、そんなことを感じさせない変幻自在ぶりと存在感に圧倒されました
30列目からみているのに、天海さん一人少し大きく見えたほどです(身長の話ではない)
最後近くのシーンで、天海さんが舞台中央(観客から見て)に一人佇みながら、劇場が回転して、髑髏城や荒野、無界の里、贋鉄齊の工房とめぐるシーンが有りました
各々の舞台セットには古田さんを始めとする相当に存在感がある役者たちが各々役を演じているという豪華な回想シーン
そんな中で、ただ佇んでいる天海さんから目を離すことができませんでした
完全に舞台を背負って立っている貫禄を見せつけられたシーンでした
さあ、次は2025年、どんな髑髏城の七人で来るのかなぁ(俺、いくつだその時…)
以上 劇団☆新感線の「修羅天魔〜髑髏城の七人 シーズン極」の感想記事でした
尚、今回の観劇をきっかけに以下の記事も再修正しました(贋鉄齊の極キャスト)
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