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■続編があることを知りすぐ購入しました。
Wikipediaなどで、「シアター!」のことを調べてて、続編が出ていることをしりました。確かに、中途半端な終わり方だったしとすぐ本屋に行って、見つけ出して買いました。最近は、めっきりアマゾンとかで買うことが多かったのですが、通販で買って、到着を待つのがもどかしかったので、久しぶりに本屋で買いました。
■前の物語の余韻の中、すっと話に入り込めました。
話としては、1巻で撒いた伏線や話の発端を色々発展させるストーリーになっています。
個々人の関係性が少しづつわかってくるという意味で二巻の話の展開は面白かったです
劇団内で男女関係が確立してしまうのもある意味売れてかない劇団の性な気がして、ちょっとシアターフラッグの先行きが不安になってしまったのも事実ですが
■司の制作力がますます上がっていきます。ちょっと嘘くさいけど。
ゲネプロに観客を入れるというアイデアも秀逸でした。ある程度知名度も実績も何よりも自信がないと出来ないチャレンジが、演劇を知らない兄から出てくるのも面白いです。
やはり、司(兄)は、見えないところで相当演劇について勉強しているんだなと思わせるエピソードです
一方で、制作のイロハのようなことを司が教えるというのも、若干制作を舐めてるかなと思いました。悪意はありませんが、企業のサラリーマンならば、制作が務まるというのもある意味幻想だけどなとか思いました。ま、熱心な観客だったということも含め、司は口で言うほど演劇について素人ではないということでもあるのですが。
■この話の中の劇団は、物語を面白くする一番良い時期の劇団なのですね。
自分自身が、社会人になってからお手伝いした劇団は、動員数1000人なんて夢のまた夢といった感じだったので、1000名超えの劇団との違いも色々興味深かったです。
例えば、自分らは赤字なのに外部のスタッフにはきっちり払ってるというあたりは、彼我の差を感じました(この話自体は1巻の話ですが)
自分が手伝っていた劇団では、舞台監督も照明も、音効スタッフも手弁当だったので、しっかりした芝居をするとこういう所からお金がかかるのかと思ったりしました
2巻のなかでは、1000人越えから3000人までが劇団として一番苦しいという話がありましたが、それはこんなとこに原因あるのかなと思いました。だからこそ、収益が出せるかもと期待される。そういう設定の微妙さも、読み応えを出してました。
■映像化してほしいです!が….
完結編になる3が出るまでダメでしょうね。(2011年発売から早5年…作者の熱意がさがっちゃったのでしょうか…)
それに、石田衣良さん「下北サンデーズ」の例があるから、テレビドラマ界は手を出しにくいかもですし…(上戸彩を擁したにもかかわらず視聴率的には惨敗でしたからねぇ…)
そういえは、あの話も、とある女優が劇団に加盟することで劇団が進化するという部分が、似てると思います
現実には、小劇場の劇団って女優で進化するより、男優で進化することの方が多い気がします。女優が有名だから劇団がメジャーになった劇団って….そんなにあるかなぁ。
なんだかんだ言っても、劇場に足を運ぶのは女性の方が多く、女性をどれだけ集客できるかが、小劇場の劇団が成功する要だと思うのですが。
3巻を期待しないで心待ちにしたいと思います(でないかなぁ…)
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