[劇評]植吉劇場「松ぼっくり」@「劇」小劇場

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庭師(植木屋)の家庭での一幕を面白おかしくそれでいてジーンとくるストーリーとしてみせた。出演シーン全編にわたり韓国語でせりふをこなした三田村さんの根性に拍手!

劇団 植吉劇場
題名 松ぼっくり
公演期間 2007/09/19~2007/09/23
古屋治男 演出 大岩石
出演 高橋広吉、三田村周三、古屋治男、保村大朔、竜沢孝和、加藤和彦、加古みなみ、趙徳安、高乃麗
劇場 「劇」小劇場(下北沢)
観劇日 2007年9月22日(ソワレ)

【ストーリー】

庭師の男の姪が結婚を決める。姪の父親代わりを自認していた男はその話を聞いてひどく怒るが結婚相手が韓国人でその上、結婚後は韓国に行くという話でひどく動揺する。

【感想】

前回の三田村組の公演のカーテンコールで三田村さんが普段植木屋をやっていることを語り、その仕事仲間兼芝居仲間で今度芝居を作るというのが今回の芝居。

なんとなくある職業人をフューチャーするという意味では消防士を題材にした話がありそれと似たものを思い描いて客席に座った。

思っていたのとは違ったのは、職業の現場が舞台な訳ではなくその家庭が舞台ということ。途中までは「別に植木屋である必要はないんじゃないかなぁ….」と思いながら見ていた。

結局植木屋である必要性は最後の父親がわりとして姪と自分と妹との関係を松ぼっくりに例えて言葉の通じない婿の父親に語るシーンでわかることになった。確かにこういう言葉は植物に愛情以上のものを感じているような植木屋(劇中では庭師と呼ばれるが)でないと出てこないものだろう。

出演者もかなりかぶっていることもあり、三田村組を見にいったような気持ちで見に行ったがやはり三田村組ではないらしく、三田村さんの出番は少な目。しかし、韓国人の父親役であるため全編韓国語で台詞をこなしていたのはさすが。ま、韓国語が全くわからない僕にさえ怪しいなと思わせるところは多数ありましたが。

[劇評]三田村組「猿股のゆくえ」@サンモールスタジオ

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