西荻窪の飲み屋で若干ほろ酔い気分でいった為、開演前は少し眠たかったが、芝居始まってみれば最後までまったく気が緩むことのない芝居でした。4人の役割分担がすばらしい。
劇団 | 東京ヴォードヴィルショー | ||||
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題名 | 竜馬の妻とその夫と愛人 | ||||
公演期間 | 2005/10/13~2005/10/30 | ||||
作 | 三谷幸喜 | 演出 | 山田和也 | ||
出演 | 佐藤B作、平田満、沢渡稔、あめくみちこ | ||||
劇場 | 紀伊国屋ホール(新宿) | ||||
観劇日 | 2005年10月22日(ソワレ) |
【ストーリー】
明治十二年。 坂本竜馬の十三回忌を翌年に控えたある寒い冬の夜。
元海援隊士の菅野覚兵衛(佐藤B作)は、竜馬の未亡人、お竜(あめくみちこ)を訪ねて横須賀にある長屋へとやってきた。お竜は、「つる」と名を変えて、今は大道商人・西村松兵衛(平田満/山口良一)の妻となっていたが、平凡な松兵衛との刺激のない生活に満足出来なくなり、飲んだくれ、あげくにテキ屋の元締め・虎蔵(佐渡 稔)とデキてしまっていた…。 来年は竜馬の十三回忌。嫌が上でも、世間の注目は竜馬の未亡人に集まる。その前になんとか手を打たなければ…。
実はこの覚兵衛、竜馬の十三回忌の打合せで会いに来たとは表向きの理由で、政府より別の使命を抱えてきているのだった…。
【感想】
あいかわらず、抱腹の舞台です。
ただ、三谷脚本と考えると少し、不満が残る。他の芝居に比較すればダントツで上位に位置するが、例えば三谷さんが他にヴォードビルに書き下ろした「アパッチ砦の攻防」「その場しのぎの男たち」に比べると少し芝居の質が落ちている気がする。もっと、三谷さんらしいドタバタさがあってもいいのにと思う。(例えば、「バッドニュース☆グッドタイミング」の時のような)
何が原因かよくわからないが、ひとつには僕がおりょうさん(坂本竜馬の妻)に持っているイメージとあめくさんの演技に何か乖離を感じているからかもしれません。なんか、もう少し線が細い印象が何故かあるのです。(そういう意味では、映画版(見ていないが)の鈴木京香もちょっと違う)その為、おりょうさんに感情移入することができません。
おそらく、芝居の山場は、おりょうが結局、坂本さんの妻であったことを忘れられないでいると激白するシーンなんですが、何故かさらっと流れてしまって、僕の心にひっかかるものがなかったのです。
この部分を逃すと、この芝居一気に印象が薄い芝居になってしまうのです。
もちろん、平田満さんのひょうひょうとした情けさをかもし出す絶品の演技も、佐藤B作さんの相変わらず汗臭い(ように感じる)熱い演技も、沢渡さんの虚勢をはったかっこよさとその直後のばかばかしいまでの情けなさはすごいと思います。役者がすごいと思う以上に、これだけぴったりの役を書き上げる三谷さんの筆力に驚嘆します。三谷さんは、本当にこの劇団の役者さんがすきなんじゃないかな(口では好き勝手言ってますが)と思いました。
ただ、あめくさんのおりょうだけは、上記の理由で少しこの芝居でははまり役ではない気がしました(じゃ誰なんだといわれると困るのですが………..本当に困るな)
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