[劇評]パラノイアエイジ「月読」@シアターVアカサカ

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劇団の芝居つくりは、しっかりしている劇団なので安心してみることができる芝居です。

古代史を舞台にしたストーリーで、個人的には異論のある時代背景ではあるものの、話はしっかりしています。

役者さんが、しっかり、きっちり演技をしているのはとても好感がもてるのですが、もう少し遊びがあってもよかったかなぁと思います。少し、長く感じました。

劇団 パラノイアエイジ
題名 月読(つきよみ)
公演期間 2006/01/18-2006/01/22
作/演出 佐藤伸之
出演 秋場千鶴子、阿部満世、荒井典子、石井雅教、伊藤ガショウ、伊藤貴子、風間まい子、加藤敦洋、加藤智子、神戸誠治、日下部美雪、今力、近藤幸、坂本宗一郎、佐藤伸之 、高野ひろゆき、長縄龍郎、原田麻由、藤原美穂、宮川高幸、最上桂子、山岸恵美子、吉田匡孝、若林達也
劇場 シアターVアカサカ(赤坂)
観劇日 2006年1月21日(ソワレ)

【ストーリー】

時は皇紀元年。倭と呼ばれていた日本に、イワレビコと呼ばれる一人の英雄が現れる。彼は、八百万の神々の末裔が治める国々を絶対的な武力により併合、西日本を統一した。そして、その矛先を東に向けた時、一人の男が立ち塞がる。秘めた想い、ただそれだけに命を懸けて・・・

【感想】

この劇団は、名前があまり知れていないにしては(失礼!)、しっかりした脚本で演出・役者もまじめなので、はずれが少なく安心してみにいけるので楽しみにしています。

いままでも、現代劇でありながら和風のテイストであったり、戦国時代や、新撰組の時代を取り上げたりしているこの劇団なので、時代物はお手の物のはずですが、今回はずっと遡って古代です。

神武天皇の時代を舞台にしたこの時代、諸説あるのは理解しているのですが、個人的には邪馬台国=神武天皇の故郷(=邪馬台国九州説)の信奉者なので神武(イワレビコ)の東征によって滅ぼされる国の中に邪馬台があることに少し違和感を感じるのですが、その辺を抜きにすれば、ストリーとしてはあまり無理のないものになっていたとおもいます。

役者も、力のある役者さんが多く、見ていて安心できます。少し、噛みすぎていた気がしますが。

殺陣の切れのよさは、見ていて惚れ惚れしました。JACとかと比べちゃ駄目かもしれませんが、他の劇団で、おいおいという殺陣をみせられているので、このくらいしっかりできているとある種感動します。一太刀一太刀がきれいです。

衣装も、全編民族衣装風の衣装で固めるのではなく、随所の革ジャンやスーツを着ている姿をいれたのはよかったと思います。このくらい古い時代だとどうしても、全編当時のような衣装というふうにしてもうそ臭くなるし、変な話今の人にはやはり現代の衣装が似合うという部分は否めないと思います。

個人的には、熱演の光った伊藤貴子さん(ファンなだけですが)、あやしさ満点だったヤタガラス役の 吉田 匡孝さんは記憶に残りました。また、前に見たときのちょっと情けない感じの役の印象がつよかったため、イワレ彦の神戸さんも配役の印象と異なっていて意外でした。

一方で、巫女役のサカトさんとヒロインの原田さんは、ともに重要な役であったが為に、あまりうまく役が身についていない感じがして、違和感を感じました。お二人ともきれいなかたなのですが。

最後にひとつだけ苦言を呈するとすれば….贅沢かもしれませんがもっと遊びを入れて欲しかったなぁと。全体にまじめな作りかたがとても伝わってくるのですが、いまいちメジャーにならないのはそういうまじめさだけじゃない遊びの要素が必要なのではないかと思うのですが….

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