チラシの印象に比して、出来は悪くなかったのですが、印象に残りにくい舞台でした。多分に脚本と演出の問題だと感じましたが、それでも2時間弱の舞台を飽きずに見ることができたのは、役者の方たちに頑張りによるものが大きかったと思いました。
劇団 | Outside | ||||
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題名 | 今日はこのくらい | ||||
公演期間 | 2015年9月3日〜2015年9月6日 | ||||
作 | 飯田ゆかり | 演出 | 高橋亮 | ||
出演 | イナゲマン、尾崎彰雄、久米亮平、堺沢隆史、鈴木一成、角田千景、中谷智昭、中野架奈 | ||||
劇場 | てあとるらぼう(東長崎) | ||||
観劇日 | 2015年9月06日 |
池袋演劇祭の審査員を務めることになり、見に来ました。初見の劇団です
目次
期待以上の出来…といえば、言葉はいいのですが…
作品の出来は、可もなく不可もなくと言った感じでした。
実を言うとかなり期待値が低い状態で見に行ったので、見終わった時の感想は「思ったほど悪くなかった・・・」でした。
しかし、その期待値になったのは、多分にチラシの図柄の問題だったと思います。
あまり、チラシ/広報について言及したり、気にしたりしない方ですが、今回のこのチラシは、見に行く気をあまり駆り立ててくれるチラシではありませんでした。(敢えて言うとタイトルも)
正直、池袋演劇祭の審査員として割り当てられていなければ、見に行かなかったと思います。タイトルの付け方も含めて、少し工夫が必要なのではないかなと思いました。
多分、作者の意図どおりにはできているんだろうなと感じました。
ストーリーとして、一つのイベントに向かって複数の関係者が各々の思いの中で振る舞いながら、少しづつ一つのラストに向かって交差していくという当初の目的は、達せられているように思いました。
役者さんは、器用な方が多く、目に余るような方はいなかった印象です。一方で、目の覚めるような役者さんに出会うこともできませんでした。
一方で、見終わった後の爽快感を感じることができませんでした。
ストーリーの中に葛藤がなかったのが原因だと思います。物事は進んでいくのですが、特にこれといった危機もなく、トラブルもなく、主人公に心の葛藤もなく、なにもかもが淡々と進んでいくという展開がちょっと物足りませんでした。
なんか、いい人しか出てこない芝居ってあまり面白くないなと改めて実感しました。
こう、見ていて「次はどうなるんだろう?」的なハラハラ感や「どう決着つくんだろう?」というドキドキ感がない物語は、僕には苦手な部類に入るものだったと思いました。
演出も、正直疑問なところが多々ありました。
個々の役者さんの演技は、問題ないのですが、なんか全体の方向性が見えにくく、一体何を目指しているのかわからない場面が多くありました。
キャスティングには少々難を感じました。同世代という設定の出演者の見た目年齢がかなり異なっていたり、年齢設定とは少々違和感のある衣装を着ていらしたりというあたりに無理を感じました。
とはいえ、2時間弱の舞台をあまり長く感じることなく見ることができました。
個々の役者の方の演技やダンスシーン、漫才ネタなどはよく練習されているし、またキレのある方が何名かいるので芝居時間を長く感じることはありませんでした。
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