創造というか、なにか新しいアイデアを得る方法については、いつも追い求めていたように思います。結果として様々なアイデア/創造本を読んだが、この本は別物でした。何か一つ創造の軸が自分の中で生まれる予感がします。
目次
アイデア本は結構読みましたが、この本は別物
本好きの僕にとっては、小説をいつか書きたいと思ったときに最初に取り組んだのは、小説のテーマやネタを考えるためのアイデアの求め方でした。
星新一さんのエッセーで、星新一さん自身は、無数の無関係に思えるものを組み合わせることが創作の原点であると語っていたのは今でもよく覚えています
そういえば、その手法で得たアイデアを元に書いたショートショートが大学時代にSFマガジンに投稿したら、掲載こそされなかったものの選評してもらった…というのが僕の創作活動の頂点だった気がします😁
さらに、創作だけでなく、仕事をしていく中でビジネスのアイデアであったり、お客様の問題の解決であったりというときに、やはりアイデアの欠乏に悩まされ続け、思えば創造、想像、アイデアというキーワードの本をいくつ読んだか数知れません。
そんな中で、この本に出会いました。
創造ということ一点にしぼり、一つの思想でこれほど体系立てて記載されている本には初めて出会いました。更に、内容が濃く、本は分厚いです。(電子書籍なので、実際のページ数は不明ですが…)
アイデア大全との対比
ちなみに、これほどの大部でアイデア/創造に特化した本というと、過去に以下の本を読んだくらいじゃないかと思います
こちらは、大全という名に恥じぬ構造で、とにかくアイデアを出すための方策についても網羅性を追っている本でした。
作者の読書雑さんは、ブログも愛読している方で、森羅万象への知識が半端なく、また異常者ではないかと思いえるほどの分類マニアでもあります( 褒めてます。念の為)
で、この本と比較すると思想の一貫性が異なっていることに違いがありました
アイデア大全は、森羅万象のアイデア発想術を集め、帰納的に全体像を構築しようとしています
一方で、本書は進化論という生物学の方法論をアイデア創造に適用することで演繹的に創造術を網羅しようとしているところに違いがあります
帰納的と演繹的の使い方があってるかイマイチ自信がありませんが😁
創造と進化の相似性
この本のテーマはその書名の通り生物の進化と創造のプロセスの相似性から、創造の方法論を体系化することです
そして、この体系化は本当にうまく行っているように思います。
本を読みながら首肯することが多く、また中に出てくるワーク(本書は、随所に自身の創造的なテーマに対して、進化の方法論に沿ったワークが用意されていて、立ち止まってアイデアを考えるように配慮されています)も、真剣にやらずちょっとページを閉じて考えるようなやり方をやっても、今までの自分の中になかったアイデアが浮かんでくるのを感じ取ることができます。
星新一さんの方法論は、交配だった
最初に紹介した星新一さんのアイデアの生み出し方は、全く別のものを組み合わせることによって生み出すという意味で本書で言うところの「交配」という手法でした。
しかし、この書籍においては創造のためのアプローチは多数で、星さんの方法もその中のいち手法でしかないという位置づけです
生まれたアイデアをいかに活かすかはこれからですが、一度読んだだけでは消化しきれない。再度読み直したい本がまた一つ増えました
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