ブロードウェイに40作品以上の作品を発表し、トニー賞4回&ピューリッツァー賞までとった演劇界のレジェンド、ニール・サイモン氏がなくなりました
日本でも人気のあった作家さんですし、演劇界への影響も含めて記事にしてみたいと思います
目次
ニール・サイモン氏死去。91歳
大往生と言っていいと思いますが、それにしても影響の大きな方がお亡くなりになったなぁという印象です
演劇作品も、わりと小劇場中心で見てきた私ですが、シェイクスピア、チェーホフの次に名前が出てくる外国人の作家さんだったと思います
私自身は、彼の作品の中で観劇したのは以下の2作品(というか事実上の1作品)ですが、強烈に印象に残っています
16年も前の舞台ですが、今もいくつかのシーンは思い出せるし、本当に心に残るコメディとしては過去に見た中でも確実に上位に来ます
特に、女編の中で出てきた高橋克実さんと八嶋智人さんのコンビは、その後にテレビでも同じコンビで番組が行われた(絶対プロデューサーがこの舞台をみてたはず)ほどのハマりぶり
忘れられない舞台のクリエイターがまた一人この世を去ったというニュースは、やはり寂しいものです
ニール・サイモン作品は日本でも人気
ニール・サイモン氏の作品は、日本でも古くから人気があり、演劇感想文リンクでは一番古いものは1988年のものから劇評を読むことができます
特に、サイモン氏の身の回りであった実話を元にしたという話の「おかしな二人」は本当に何度も上演されています(昨年も、上演されています)
一番、影響を受けたのは文句なしに三谷幸喜さん
彼に影響を受けたことを自他ともに認めているのは、日本のコメディの舞台/ドラマ/映画の第一人者になった三谷幸喜さんです
2013年にニール・サイモン氏の戯曲「ロスト・イン・ヨンカーズ」を演出することが決まったときのインタビュー記事にも以下のような一節があります
三谷が、敬愛するニール・サイモンの同名戯曲を初演出。学生時代に同劇場(当時は西武劇場)でサイモンによる「おかしな二人」(福田陽一郎演出)を見たといい「今でも座席を覚えているほど。こういうお芝居を書きたいと思ったし、今の僕があるのもニール・サイモンのおかげ」と劇作家としての“ルーツ”に最敬礼。「ぜひパルコ劇場とニール・サイモンに恩返ししたい。まるで夢のよう」と感無量の面持ちだった。
ちなみに、この舞台の劇評は、以下で読めます
僕は見れませんでした、とても評判のよかった舞台です
そもそも、三谷幸喜さんの創設した劇団(現在休眠中)の名前「東京サンシャインボーイズ」にしても、ニール・サイモン氏の代表作の一つ「サンシャイン・ボーイズ」を元にしてのこと
私自身は、上記のようにニール・サイモン作品は、「おかしな二人」しか見ていないのですが、それでも三谷さんの作品と共通点を発見することができました
共通点があったのは、以下の舞台です
実は、この舞台で失恋した町娘の酒井美紀が自殺すんじゃないかと思って周りが心配でしょうがないというシーンがあるのですが、その描き方がとても印象的で周り中の登場人物が彼女の後ろに一列に並んであるきまわるというシーンがあります
このシーン見たときに、面白い演出だなぁと感心したのですが、翌年「おかしな二人」を見たらそっくりなシーンがありました!!
なるほどねぇとか思ったのを今でも覚えています(上記のおかしな二人の劇評にも書いてますが)
ニール・サイモンさんはなくなっても、今後も日本も含め世界中で彼の作品は上演され続けるんだと思います
謹んでご冥福をお祈りいたします
以上 米劇作家のニール・サイモン氏の訃報についての記事でした
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