劇団 | トム・プロジェクト | ||||
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題名 | マリィヴァロン | ||||
公演期間 | 1997/06/21 | ||||
作 | 北村想 | 演出 | 北村想 | ||
出演 | 戸川純 | ||||
劇場 | THEATER/TOPS(新宿) | ||||
観劇日 | 1997年6月21日 |
題名のマリィヴァロンは宮沢賢治作品の登場人物の名前。宮沢賢治のストーリーを元に小さなワンボックスカーに荷物を載せ、町々を回る一人の女性の話
最初の一人芝居(劇中劇)での「飢餓陣営」「やまなし」あたりは、実は見ていてつらかった。ニフティの会議室ではこの部分だけ見ても元をとった,という評価もあったのだが、僕としてはこのシーンが延々続いたらつらいだろうなと思いながら見ていた。
だから、後半主人公の女性が,過去を語り始めたとき(その過去は劇中二転三転するのだが)正直ほっとした。
どうやら、感情の動きがストレートに伝わってこない(劇中劇、しかもけしてうまくない)芝居は見ていて気持ちが悪いらしい。 トータルとしてはほのぼのとした味わい。感動ではなく、暖かい物が心の中を満たすような味わい。はっきり良いと人に説明できない不安な仕上がり(いや良くなかった訳ではない、間違いなくもう一度見たい作品。ただ、どこが、どうよかったのかが自分で分析できない仕上がりをしているということ)をしている。
何故いいのか説明できない理由の一つが、主演の戸川純。何せ 大ファンだから見る目が曇っているかもしれない。
北村作品は全てこうかな…と思ったが僕の好きな傾向とは違う。 そういえば、北村想は戦争物と宮沢賢治ものしかないとか開場で開演前にしゃべっている客がいたが、僕の好きな作品はそのどちらでもない「踊り子」「こんな宿屋」だったりする。
うーん機会があればまたみたい作品。でもベストにはランクできない不思議な味わい
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