二度目の観劇。前回は「うるさい!」と感じた空間と時間を埋めるだけの意味なし繰り返し会話も、今回は適正範囲。ちょっとひねた感じのファンタジーで結構好きなストーリーということもあり楽しめた。おこがましいのを覚悟で、「成長したなぁ」と素直に感じられる舞台だった。
劇団 | R-Vive | ||||
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題名 | Will You Dance?~空の見える窓辺~ | ||||
公演期間 | 2002/12/09~2002/12/12 | ||||
作/演出 | 藤井ごう | ||||
出演 | 北大輔、雑賀克郎、吉本収一郎、本城憲、和田遊子、粟野史浩、加藤裕、庄司健一、内田晴子、吉牟田眞奈、伊藤勇人、塚本浩平 | ||||
劇場 | 阿佐ヶ谷アルシェ(阿佐ヶ谷) | ||||
観劇日 | 2002/12/14(マチネ) |
<<ストーリー>>
毎年クリスマスイブの日に部室にみんなが集まるのが伝統の大学のサークルの部室。そこで毎年部長決定戦を行うのだ。そこに昨年の部長決定戦に敗れて、一年間放浪していた前部長が帰ってきた。彼は、重大発表があるという。その重大発表とは、これからサンタクロースになるというものだった。
<<感想>>
前回見たときに比べると格段に見やすくなっている。舞台を大学の部室で観客から見ればばかげた理由でクリスマスイブに集まる学生達というストーリー設定が、この劇団の今の役者像や脚本のくせにあっているのかもしれない。
前回見たときにものすごく気になった意味のない会話が、今回はあまり気にならない。全体にそういうせりふのシーンが減ったこともあるし、大学生ならさもありなんといった感じの納得感もある。
ストーリー展開も無理がないわりに、突拍子がなく観客の想像や期待をうまく裏切ってくるのが気持ちいい。キャストの一人一人の裏にきちんと計算された背景があり見ていて薄っぺらな役がないのも見ていて安心できる。個々のキャストが成長したのか、演出が成長したのかわからないが、どの役も自然に演じられており自然に感情移入ができる。
そういう意味で、この作品はかなりレベルが高い。
ただ、無意味なシーンのリフレイン(同じシーンを暗転を挟んで直後に繰りかえすこと)はなくなっていない。なんであるんだろう??脚本・演出家の意図がまったく伝わってこないシーン。見ていていらつく…
全体に見て、いわゆる芝居よりも映像の影響を色濃く受けていることは想像に難くない。暗転の多用もそうだし、考えてみればテレビドラマでも、CMを挟んでよく同一シーンが繰り返される演出があるからこの無意味なシーンのリフレインもその影響かもしれない。しかし、だとしたらますます意味ないだろうこの繰り返し。芝居にはCMはないんだから….
暗転の多用は、うまくいっている方かもしれない。が、それでも暗転多すぎ!時間経過を表すのに暗転を多用したおかげで、芝居の時間経過はスピーディで見ていて気持ちがいいが、暗転の間観客は寝ている訳ではない。暗転が多すぎるとそれだけで、芝居を見ている集中が途切れてしまうということを脚本家は認識するべき。もっと別の方法で時間経過を表現する手法を学ぶべきではないでしょうか?
全般に、役者は巧妙で今回の芝居の場合年齢層が役と近いせいかうまくこなしていると感じた。特にマンダ役のテンションは見ていて面白い。
ただ、最後の何層にもなっているストーリーの再逆転(今回の場合は夢落ち?)は不要だと思う。脚本家がサービス精神が旺盛なのはわかるがそれが空回りしている感じ。うまく感動を呼び込めれば(この芝居の場合あきらかにサンタクロースが去っていくシーン)その感動が薄れる前に芝居は終わらせた方がいい。後で、しつこくどんでん返しを繰り返されても飽きるばっかりだったりする。
多分まだまだ成長の余地はあるが、今後楽しみな劇団ではある。
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