[劇評]ホリプロ「オリバー」@シアターオーブ(渋谷)

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大劇場でみたオリバーは、演出、演技ともに素晴らしかった。5年前にイギリスで見たときに言語の壁でわからなかったストーリーも理解できて、ようやく積年ののぞみがかないました。

劇団 ホリプロ
題名 オリバー
公演期間 2021/9/302021/11/07

ライオネル・バート

演出 ライオネル・バート
出演者 武田真治:フェイギン
濱田めぐみ:ナンシー
原慎一郎:ビル・サイクス
高畑遼大:オリバー
佐野航太郎:アートフル・ドジャー
コング桑田:ミスター・バンブル
鈴木ほのか:ミセス・コー二―
鈴木壮麻:ミスター・サワベリー/ミスター・グリムウィグ
伊東えり:ミセス・サワベリー/ミセス・ベドウィン
小野寺昭:ミスター・ブラウンロウ
植村理乃:ベット
斎藤准一郎:ノア・クレイポール
北川理恵:シャーロット
河合篤子:サリー婆さん
青山郁代:ローズセラー
元榮菜摘:ミルクメイド
飯田恵理香:ストロベリーセラー
森山大輔:ナイフグラインダ―
荒井小夜子:寮母
家塚敦子:女主人
石川剛:店主
大久保徹哉:クラウン
小原和彦:リングマスター
金子桃子:メイド
菊地まさはる:バーシースノッドグラス
小林遼介:ストロングマン
今野晶乃:バレリーナ
白山博基:騎兵
高瀬育海:エキセントリックダンサー
フェイギンのギャング団
日暮誠志朗:チャーリー・ベイツ
福田学人:ディッパー
山下光琉:ハンドウォーカー
河内奏人:スネイク
花井 凛:キング
本田伊織:キャプテン
杉本大樹:スティッチム
高田夏都:スパイダー
平澤朔太朗:キッパー
渡邉隼人:ニッパー
救貧院の子どもたち
磯田虎太郎:ジョージ
市川裕貴:アーチー、ウィスラー
寺﨑柚空:エドワード
高澤悠斗:ハリー
平賀 晴:ウィリアム、ブックボーイ
矢田陽輝:マーク
土屋飛鳥:チャールズ
石倉 雫:ローズ
弘山真菜:ネル
黒川明美:メイリー
鐘 美由希:フローレンス
河本雪華:ヴィクトリア
木村 心:エリザベス
劇場
シアターオーブ(渋谷)
観劇日 2021年10月9日(マチネ)

目次

5年越しに観れた

実は、この作品。単純に、出演者とかホリプロが上演するとかということ以前に日本で上演されるならばぜひとも観たい作品でした。というのも、5年前にエジンバラ演劇祭でみた以下の観劇体験に由来します

2016年に念願のエジンバラ演劇祭を観に行ったときに本格的な芝居として観に行った舞台でした。
ミュージカル作品は、ブロードウェイで何度か見たことがあるので、少々のことであれば英語もわかってストーリーもキャッチアップできるはずという 根拠のない自信を打ち砕いてくれた作品。有り体に言えば、 まったくストーリーが把握できなかった作品でした。

なので、日本語で上演される舞台を 切実にもとめておりました

とはいえ、日本で毎年上演されるような人気作でもなく、どこかで誰かがやらないかなと気にしていた作品、ホリプロがシアターオーブという大舞台で上演してくれるというので、なんとか観たいと思っていました

ここからはネタバレします

意外にまともな話

実は、エジンバラ演劇祭でみたときは、割とひどい話だなと思っていました。断片的にしかストーリーが理解できなかった中で、なんか上流階級出身者が最後はいい目にあって、下層階級の人がただ殺し合うというかなり殺伐としたストーリーだなと理解していました。

だから、日本でもなかなか上演されないのかとか思っていました

ところが、セリフがちゃんとわかってみると思ったよりちゃんとした話

下層階級として描かれる人々は、ナンシーを除くとかなり一癖も二癖もあって、割と自業自得といった趣が強い。勧善懲悪というのは言い過ぎにしても、あまりにも理不尽という感じの話ではないなぁというのが見終わった後の感想でした。

フェイギンの位置づけがちがう

エジンバラでみたときは、タイトルロールであるオリバーが主役でした(多分、それがオリジナルに近いのだと思います。)
しかし、今回はフェイギンが印象に残る脚本でした。ラストシーンのフェイギンの打ちひしがれた様子も哀愁をさそい、なにかフェイギンが主役のようなイメージ。

オリバー視点だけで、この物語を眺めるとなんか平板な物語ですが、フェイギンの立場から見ると話が少し深みを帯びたように感じました

ちなみに、今回始めてこの作品がディケンズの名作の舞台化作品であることをしりました。
wikipediaとかの情報によると、最初はシェイクスピアのヴぇニスの商人のシャイロックと比べられるほどの悪役だったフェイギンは、映像化/舞台化を繰り返すうちに人間味があふれるキャラクタになっていったようです。今回の作品もそういう傾向の中の作品なのかもしれません

豪華な舞台装置、演出に

前回のエジンバラでの観劇は、テント芝居的な劇場で手作り感満載でしたが、今回はシアターオーブを利用した大劇場舞台。おのずと演出の豪華さが目を引きます。

当時のロンドンを模した大道芸の芸の達者さやロンドンブリッジの装置は圧巻でした。

当然にそれを存分に使った演出も圧巻で、時間はあっという間にすぎていきました。休憩ありの3時間近い舞台はかなり久しぶりでしたが、長いなあと感じることはありませんでした。

役者陣も豪華

濱田めぐみさんは素敵すぎました
存在感と歌唱力はさすがでした。

中盤の歌い上げるシーンではうっとり聞き入ってしまいました

ただ、なんか素敵な人過ぎて 役にハマっていないような気がしました

駄目男に貢いで、最後に殺されるという悲しい役どころをやっていても堂々としていてちょっとはいってこず。見ていませんが、キャクター的には、ソニンさんのほうがハマっていたのかもしれません。
見ていないからわかりませんが….

フェイギン役の武田真治は、とてもよかったのですがやはり哀愁を感じるほどの老いを感じるのは難しかったです。コミカルな役なのでハマりそうではあるのですが
逆に体は動いていたので、軽快な感じで見ていて楽しいフェイギンでした…

子役が元気!

とはいえ、この舞台の主役は子役です。
オリバー役も、ジョー役もとても良い子供でしたし、他の子役たちも本当に元気いっぱいで舞台上で輝いていました。この部分は、日本でみた本作も、エジンバラでみた舞台も共通していました

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