わらび座の本拠地、たざわこ芸術村のわらび座劇場で鑑賞しました。東京で見ている舞台と遜色ない名作で、それでいてここでしか見れないという特異な舞台でした。この劇団の地元で一年中この舞台を見ることができる秋田の人が羨ましいと思いました。
劇団 | わらび座 | ||||
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題名 | ミュージカル・為三さん | ||||
公演期間 | 2015年4月11日〜2016年1月3日 | ||||
作・演出 | 鈴木聡 | ||||
出演 | 鈴木裕樹、遠藤浩子、戎本みろ、高田綾、内田勝之、尾樽部和大、小林すず、古関梓紀、渡辺真平、長掛憲司、工藤純子、片村仁彦、菅愛美 | ||||
劇場 | わらび座劇場(たざわこ芸術村) | ||||
観劇日 | 2015年8月29日 |
秋田旅行の初日に、わらび座本拠地たざわこ芸術村に宿泊し、翌朝10時15分開演の舞台を見ました。そんな早い時間の観劇は初めてで、正直夜型生活の自分としては眠くなるのではないかと心配でしたが、杞憂でした。
目次
期待以上の出来でした!
元々、作曲家の人生がテーマであるだけに有名な歌曲を巧みに使ってあったのも良く感じたポイントだったと思います。
失礼ながら、秋田の地でこんなにレベルの高いミュージカルが見れるとは思いませんでした。
そうなるのも当然で、作・演出は、東京でも良く見にいくラッパ屋の鈴木聡さんで、振り付けはラッキー池田さん。ネームヴァリューで芝居を見に行くわけではありませんが、この布陣は、劇団としての攻めの姿勢が感じられました。
ラッキー池田さんが振り付けだと思うからかもしれませんが、コミカルな動きを伴うダンスはとても親しみやすくて、それでいてキレがあって飽きることがありませんでした。
成田為三さんという作曲家の名前は知りませんでしたが…
「浜辺の歌」を始めとする彼の曲は、耳に馴染みのある曲が多く、話にうまく入り込む事ができました。
浜辺の歌は、山崎まさよしさんもカバーしているとても有名な唱歌で、僕も良くしっていました。劇中では、李香蘭が歌っているバージョンが巧みに使われていました。
彼の作曲にかける情熱や、それを思い通りに表現できない時代への憤りのようなものがよく伝わってきた作品でした。皮肉にも、自由に音楽ができるようになった戦後すぐに亡くなったという事実の皮肉さに涙がこみ上げてきました。
秋田でやる意味。東京でやらない意味
初めは、そうそうたる製作陣の舞台なので、是非東京でもやって欲しいと思っていたのです。
秋田県民歌を会場の観客全員が歌えたのはびっくりでした。なんか歌えないのが申し訳なくて、思わず口パクで歌ったふりをしてしまいました。自分の県に県民歌なんてものはないので、こうした歌を共有している秋田県民に少し嫉妬を覚えました。
秋田県民歌が客席全体から聞こえてきた時に、この 舞台を東京でやらない理由がわかった気がしました。この会場の一体感は、この舞台に関してはここでしか味わえないのかもしれません。
わらび座を二連チャンで見れるチャンスを逃しました。
実は、翌日から秋田に移動し、秋田で二日間過ごしたのですが、ちょうどその日が秋田県立美術館ではじまるわらび座の新作の初演日でした。ちゃんとわかっていたら、見れるスケジュールにしていたのですが、他の予定を色々入れてしまっていたので、見ることが出来ませんでした。
悔しい…
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