[劇評]フジテレビ「BKLYN(ブルックリン)」@東京芸術劇場中ホール

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ニューヨークで長く上演された作品みたいですが、どっちかといえば小品。それに似合わぬミュージカル界の強者が集まった布陣は、かえってしつこい印象が残りました。

題名 BKLYN(ブルックリン)
公演期間 2007/02/18~2007/02/28
  演出 菅野こうめい
出演 伴都美子、マルシア、石井一孝、シルビア・グラブ、今井清隆
劇場 東京芸術劇場中ホール(池袋)
観劇日 2007年2月25日(マチネ)

2004年のオープン以来ブロードウェイで300回の公演を重ねたミュージカルの日本初上演だそうです。

他の人は知っていたけど、伴都美子さんて誰?っておもっていたら、ミュージシャンだったらしくエイベックスのミュージシャンから劇場に花束多数。

メンバーが濃いです。どの一人とっても、他の人を引き立てるという事ができないような実力派揃い。おかげで時間一杯の濃いミュージカルを楽しむ事ができました。

小道具を色々使いながら、大きな場面転換もなしにストーリーに必要なものを舞台のあちこちから出してくる演出は、同じくブロードウェイのミュージカル「ファンタスティックス」を思い出しました。こういう演出はチープ感がなんともいえずいい感じです。(でも、先に思い出したのは三谷幸喜×戸田恵子「なにわバタフライ」だったりして….)

 

歌も曲もいい感じです。ただ、ちょっとおなか一杯。

 

これを言ったらしょうがないことですけど、「ミュージカルらしさ」が強烈すぎて、正直私は少し食傷気味でした。今井さんの語りもなんかアメリカンミュージカルそのままで、語りがそのまま音楽になって….レミゼやミスサイゴンでは心地いいこともあるのですが、今回は途中で少し飽きてきてしまいました。何でだろう。

でも、マルシアさんは良かったです。悪役的などぎつさと歌唱力とが凄くフィットしていました。いい役者さんだなぁとつくづく。それに比して(比べる方がかわいそうですが)伴さんは演技が少し平板な気がしました。

 

きっと、ニューヨークではもっと小さな劇場でやっていたんだろうな。東京芸術劇場中ホールの後から3番目という席からでは舞台がとても遠かった(音は良かったけど)ように感じました。例えば、博品館劇場くらいのところでやってくれたら、また違った印象をもったかもしれません。(その代わりきっとチケットは取れなかったような気がする…)

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