劇団 | JACROW | ||||
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公演期間 | 2014/03/21~2014/03/24 | ||||
演出 | 中村暢明 | 作 | 中村暢明 | ||
出演 | 蒻崎今日子、谷仲恵輔、廿浦裕介、高嶋みあり | ||||
劇場 | スクエア荏原(武蔵小山) | ||||
観劇日 | 2014/03/22 |
TABACCHIプロデュース「40minutes」のうちの1作品です。
芝居が終わって、役者の皆さんが登場した時にこの芝居がたった4人で演じられていたことに驚いた。個々の役者さんの早変わりもさることながら、演じ分けが素晴らしく、多数の登場人物が違和感なく受け入れる事ができた。一方で、40分で収めるには少々テーマが大きすぎたのか、芝居の導入部分からいきなり結末になったと感じた。
目次
<お話>(劇団ページより)
1997年に起きた「東電OL殺人事件」をモチーフに被害者渡邉泰子という女の日常を描く。
そこにあるのは常識という尺度では測れないとてもつもなく大きな内なる宇宙。
常識にがんじがらめな僕にはまったく理解できない存在。それでも気になるのはなぜだろう?
信じることに真っ直ぐで、純粋で、愛と罰に生きた孤高の女だから?
もしかしたら渡邉泰子は岡田以蔵の生まれ変わりかもしれない・・・
(このドラマは実話を基にしたフィクションです)
<感想>
実在の事件を扱うも、物語は未完成に見えた。
1997年の東電OL殺人事件を題材にした作品。事件というよりも、被害にあった女性を中心に捉えて舞台化したということだったが、ストーリーは未完成だったように思う。
彼女の不可解な一面を示すシーンを繋ぎつつ、劇作家を演じる男性が、彼女の背景を解説するというスタイルは、時間的な制約があるにしても、少々稚拙な作り方だったと思います。
その結果、ラストシーンあたりで、その劇作家本人が、彼女に問いかけるシーンも何か空々しい物になっていました。
原作の元になっている事実が非常に興味深く、謎が多いことから、舞台に飽きることはありませんでしたが、最後の題名へとつながる部分もなんだかとても無理やりで、ちょっと残念でした。
役者/スタッフは○。長い作品であれば、期待。
一方で、役者さんの演じ分けや、映像の使い方などはとても洗練されていて、おそらく、40分ものではなくもう少し長い時間があれば、この作品にかぎらず面白いものができるように思いました。
この劇団も初見でしたが、次回作、予定があれば行きたいと思いました。
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