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■蜷川さんの代役は金守珍さんへ
先日蜷川さんの訃報に接して心配していたビニールの城ですが、演出家として金守珍さんが参画するようです
確かに、金守珍さんであれば唐十郎さんの世界との親和性がありそうです
最近の演出作品も唐十郎作品が凄く多いですし、状況劇場時代からの唐作品に参加してきた方ですから良いかもしれません
宮沢りえ❌蜷川さんの「下谷万年町物語」にも役者として参加されていたみたいですし。
■大劇場での金守珍さんって‥
…と、ここまで書いて、いまいちこの起用に心躍らない私がおります。金守珍さんの演出作品はとてもたくさん見てるのですが、大劇場での舞台作りがあんまり得意な印象がないのです。
最初にそう思ったのはおそらく二十年以上昔に見た唐作品「少女都市からの呼び声」のせいだと思います。
物量が多い巨大な装置だったのですが何かそういうものに頼った空虚な演出だったような気がするのです
唐作品ではありませんが、つかこうへいさんの飛龍伝もいまいちだった気がします
テントや小さな劇場で見るときはアングラ色が強くて好みの舞台になるのに、どうも大劇場では‥ま、あくまで個人的な感想ですが。
■多様な観客の期待に応えられるのか
今回は宮沢りえさんだけじゃなく、ジャニーズの森田剛さんも出演することから、客席にはアングラとは無縁の観客も多くいるはずです
蜷川さん演出の多様な観客各々に満足感を与える演出と同様の演出が期待できるのだろうかと不安に思います。
どうせなら、もっと若手の演出家を抜擢したほうが、まだワクワク度が高かったのではないかと思うのですがどうでしょうか
■話題作りの腕は確かです
最近の金守珍さんは、李麗仙さんを主役に「少女仮面」を上演したり、「ジャガーの眼」を息子さんの大鶴義丹さん主役で上演したりと話題の舞台作りが多くあります。
今回も早速、蜷川幸雄追悼公演という記事が出ています。(今回の演出にあたっての金守珍さんの思いも語られています)
さすがにこの辺は上手いなあと思います。
でも、チケットが取れるなら、ぜひとも見たい舞台であることに変わりはありません。はい。
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