有名劇団のナンバー2的な個性豊かな三人の男優の舞台。誰を見ても、どこを見ても、どのシーンをみても隙のないというか飽きさせる部分がないのはさすがと思う。No2というお題に(ぜぇったい先に題名が決まってたと思われるこの芝居)こんなストーリーを考え付く水谷さんにも感服。
劇団 | ラサール石井プロデュース | ||||
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題名 | No.2 | ||||
公演期間 | 2002/03/27~2002/04/07 | ||||
作/演出 | 水谷龍二 | ||||
出演 | 小倉久寛、山口良一、ラサール石井 | ||||
劇場 | THEATER/TOPS(新宿) | ||||
観劇日 | 2002年4月6日(マチネ) |
<<ストーリー>>
政治家の秘書の隠れ家と思しき部屋に、やくざの若頭がたずねて来る。更に、雑誌の編集長。怪しい話が…と思っているとやくざの若頭の姪を雑誌のヌードグラビアへ載せる相談。案外、人がいいやくざものと思っていると、話はやっぱり怪しい方向へ。三人三様の思いは空回りしながらも、周りの事態は思わぬ方向へ。
<<感想>>
スーパーエキセントリックシアター、東京ヴォードビルショー、コント赤信号という有名劇団のナンバー2の役者三人の芝居。ま、コント赤信号が劇団か?という問題があるような気がするが….
実力、人気ともに何にも心配のないメンバーで、見る前から結構期待は高かった。
期待を膨らませていっても、水谷さんの脚本の場合ほとんど外れないのは凄いなと思う。今回もそのタイプ。小倉さんが議員秘書って役回りも最初出てきたところではちょっと意外な感じがあったが、しゃべりだすと心配性で焼き餅やきな議員秘書の役があっている。
見終わった後、しばらくは石井さん演じる雑誌編集者と役が入れ替わったらどうなるんだろうと思っていたが、この焼き餅やきで、それでいて惚れた女に弱いという役どころは小倉さんの方がピン!!とくる。石井さんだとなんか、うそ臭い。プライベートでも奥さんとの毎年の海外旅行を欠かさないという小倉さんの人間性が出ているのかもしれない。(でも、小倉さんて愛人のバーのママに弱いという役。ということは、奥さんを裏切っているんだが…)
山口さんをあまり舞台で見たことはないが、テレビでよく見る人柄の良さからは想像のつきにくいやくざ役だったが、はまっていると思った。三人の中で唯一シャープな印象があるので、他の2人では代替が効かない印象がある。それでいて、最後あたりでは急に人の良い地が見えてくる落差が見ていて楽しい。
余談だが、山口さんはどうみても他の二人に比べて若い!。役の上で小倉さんと中学の同級生という設定に見ている最中は「ちょっと無理があるよなぁその設定は….」と思っていたのだがほんとに三人がほぼ同い年と聞いてびっくり。石井さん、小倉さんの不摂生が良くないのか、山口さんの体の鍛え方が素晴らしいのか。うらやましい
芝居終わった後に長~~いカーテンコール。というかおまけの漫談。楽しくってもっと何回もいっとけば良かったと思った。これだけでも、何回も来たい気にさせる。当日券にたくさん人が並んでいたのもうなずける。
ただ、自分達でも言っていたことだが、あまりにも長すぎて劇場出たときほとんど芝居の終わりのほのぼの感が心に残っていないのは….いいけど。楽しいから!
[…] [劇評]ラサール石井P「No.2」@THEATER/TOPS […]