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アンチフィクションって何?
フィクションでもなくノンフィクションでもない。思えば、「 アンチフィクション 」という題名は、様々な憶測を呼ぶ良い題名だったと思います。
今回の舞台の中で何度も問いかけられる「これはフィクションなのか?」という言葉に何度も考えさせられる
特に、オープニングトーク。まったく台詞っぽくないセリフでありながら、そのセリフの中で「 このセリフは、受付で売ってる台本通り 」という表現がある。これは、フィクションなのか? 確かに迷う
私小説的なストーリーから展開する物語。フィクションへの渇望
かなり赤裸々な谷賢一さんの作家の日常が、舞台の話です。なんか、若い若いと思っていた谷さんすっかりおっさん化していますね(笑)
作家さんが、脚本を書くことに苦悩する姿は本人にとっては地獄の苦しみ以外の何者でもないと思いますが、劇中でもあるように観客から見れば面白い見世物だ(失礼)
しかし、その苦悩の中にあって、心の葛藤をそのまま舞台上に乗せていて魅せる力はすごい。
役者としての谷さんをみたのは初めてだが、鬼気迫る(当人役だからということもあるだろうが)演技に配信の画面越しからでも引き込まれました
フィクションへの橋渡しはとてもわかりやすく、ノンフィクション部分の居心地悪さがフィクションにはいると徐々に安心感を感じてしまったのは、自分自身のフィクションへの渇望を谷さんの渇望に重ね合わせてしまったからだろう。
ちなみに、笑いながらも、谷賢一さんのアル中を心配しています。作劇上の表現かと思っていたタカラ焼酎を、舞台が跳ねた後飲んでるし…
2週間ぶりに酒を飲んでいます……(本番中なので禁酒してた)。タカラ焼酎ピュアパック。 pic.twitter.com/Salzv3SZ8i
— 谷賢一 (@playnote) July 26, 2020
ちょっと心配↓ 吾妻さんみたいにならないよーに🙏
withコロナ時代の公演のあり方
今回は、客席数を半分にし、途中でフリートークのコーナーをいれて、劇場の換気時間をとるなど考えられる限りの対策をされているようでした
アンケートもWebアンケートに変更し、劇場から出るときも蜜にならないように座席後方から順番に劇場外へと誘導する形
手間暇をかけつつ、観客半数というこの状況は興行的にはやってられない状況なんだろうと思います
それでも、演劇を作り続けてくれることに感謝しかない。
僕自身は、楽日の配信鑑賞ということであったが、なんとなく劇場の緊張感は伝わってきていたように思えた。
(どうしようかなぁと迷っていたら、以下の谷さんのツイートを見て背中を押されて配信のチケットを買った😉)
ありがとうございます! 配信のチケット代はそのまま劇団の収益になります。今回、予算が大変厳しく、あと五十人ほどオンライン配信チケットが売れないと赤字です。もう一息ってとこなんですが……。千秋楽生配信&アーカイブ配信よろしくお願いします!https://t.co/783dHQI3mY https://t.co/0vkoC5uyHh
— 谷賢一 (@playnote) July 25, 2020
舞台のライブ配信のスタンダード?
ライブ配信の舞台をみたのははじめてだったが、withコロナの時代にある程度なれないといけないのかなぁ。
今回の舞台はカーテンコール込みで80分。賞味は70分くらいでした。
劇場に行ってこのくらいの長さだと少し物足りないと感じるかも知れないが、明るい部屋でパソコンの中の画面を覗き込む見方だと時間的にはこのくらいが丁度いい気がしました(実際、観劇三昧やアマゾンプライムで舞台や映画を2時間コースで見ていても途中で飽きる…😁)
そういえば、自粛期間中に見た「12人の優しい日本人」の朗読劇も1時間程度で休憩を入れた2部制にしていました。わりとこういう少し短めの舞台というのが、 これからのスタンダードになるのかもしれません
一人芝居も、最近多くなっている気がします。
それも、公演の規模拡大を見込めない現状では止む終えないトレンドなのかも知れません
また劇場に行きたくなりました。そして、配信の可能性にも気づかせてくれた舞台でした
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