劇団 | 劇団チョコレートケーキ | ||||
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公演期間 | 2014/03/21~2014/03/24 | ||||
演出 | 日澤雄介 | 作 | 古川健 | ||
出演 | 浅井伸治、岡本篤、西尾友樹 | ||||
劇場 | スクエア荏原(武蔵小山) | ||||
観劇日 | 2014/03/22 |
TABACCHIプロデュース「40minutes」のうちの1作品です。
40分という時間に丁度良い題材だったと思った。題材の性質上、ほとんど役者が動くことができないにもかかわらず、まさに息苦しくなるような緊張感を最後まで持続することができていた。
目次
<お話>
大日本帝国海軍特殊潜水艇〝人間魚雷〟「回天」。
昭和十九年九月六日、一八一二(ヒトハチヒトフタ)
二人の大尉が海底の回天に閉じ込められた。
人間魚雷に命を捧げた男達の鎮魂歌。
<感想>
3劇団競演のトップは、息苦しくなるくらいの人間ドラマ
昨年来、あちこちで話題になっている(と感じている)劇団チョコレートケーキをようやく見に行くことができました。
TABACCHIプロデュースということでの3劇団の競演作。
最初の作品が、この作品でした。なんとなくホームページ上で戦時下日本で開発された人間魚雷「回天」の話だとは思っていたのですが、タイトルを読んで大救出劇の話だと思い込んで見始めました。(猶二人生存スという題名でしたし)
が、始まってそうそう、訓練中に二人が亡くなったということが明かされます。人が死に行く様を刻々と描写していくという舞台は、息苦しいものでした。40分という上演時間に救われました。
動きがほとんどない舞台。作劇のうまさに感心
とはいえ、40分は十分に楽しむことができました。回天の試作機の中、深い水底に閉じ込められた、黒木、樋口の二人の乗組員(しかも、一人はこの回天作戦の立案者)とそれを見送り戦後まで生き残った整備員の3人だけでの作劇は、うまいなと思いました。
動きがないなかでも、回想シーンをうまく組み合わせることで、少しづつ当時の状況や、この回天作戦がその後の日本の戦略にどのような影響を及ぼしたのかを、あまり説明的なセリフを使わずに、最小限のシーンで説明していました。脚本/演出力の高さを垣間見ることができました。
役者さんも、主役お二人は(岡本篤さん、西尾友樹さん)、どちらも抑えた渋い演技でした。
女優さんを含め、本公演にぜひ伺いたいと思う舞台でした。
PS.パンフレットに書いてある劇団紹介欄にある「劇団名詐欺」という言葉に受けました。確かに劇団名と内容は相当乖離が有ります(それも、魅力の一つですが)
「回天」を検索してたら出てきた映画。海老蔵主演でこんな映画があったのね。
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