[映画評]江口カン監督「めんたいピリリ」@バルト9(新宿)

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2013年に福岡で放送が始まった伝説のドラマの映画化。辛子明太子という今では誰でもが知っている博多の名産品を作る男の話は、熱い想いが伝わってきて、ほんのりと温かいとても良い作品。東京で、今にも上演がおわってしまいそうなのがとても残念

目次

福岡でのみテレビ放送されていたドラマの待望の映画化

2013年(今から6年前)に福岡でこのドラマが放送されたローカルドラマ

桟敷童子の東憲司さんの脚本で、最近かなり気に入っている芸人さんの博多華丸さんと昔から好きな女優さんの富田靖子さん出演と言うことで気になっていたのに東京ではなかなか見ることができないままでした

福岡では好評で、2の放送がされ、舞台化され….なのに東京では見れないまま(フジテレビが深夜に少しやったりしましたが)

それが、ようやく映画化されて、全国ロードショーされこれで観れるようになりました

と思ったものの、びっくりするくらい上映館が少なく上映回数も少なくなっていたので、慌てて見に行きました

新宿の朝8時5分の回でした(眠い…)

博多の不動の名産品の誕生の物語

今や博多の名産品として誰も後知る辛子明太子ですが、意外に歴史は浅いという話は福岡に住んでいた頃に聞いていました

この物語はその辛子明太子を作って人々を幸せに譲渡するひとりの男とそれを見守る家族や家族同然に暮らす従業員たちの物語

連続ドラマとして始まった物語なので、おそらく個々のキャラクターにはもっと見せ場あり、エピソードも語られていたのだと思うのですが、映画故かあっさりしたエピソードが多いです

ドラマを見ていない僕が見ると、特に従業員の皆さんの言動の背景とかわかりにくいなと思うシーンもありました

博多の男…いや、やはりこの人が特別

博多1ののぼせもんと言われる主役の華丸さん演じる海野俊之は、いろいろな意味で潔くてお人好しです

辛子明太子のレシピについて特許を取らないという決断をするあたりは男気を感じるシーンでした

明太子を広めて博多の名産にしたいから特許は取らないという潔さは、今の辛子明太子の隆盛を生んだんだと思います

。このエピソードは多分実話なんだと思います。福岡に旅行に行ったり、住んでいたらわかりますが、ホントどこのお店のものを選べばよいのか悩むほどの多彩なお店が辛子明太子を売っています

せめて「元祖をつけましょう」という従業員の言葉に、「それで美味しくなるとや?」ときく華丸さんの台詞は、印象に残る好きなセリフでした

本質を追うそういう人だからこそ、後世に残る食文化を生み出すことができたんだと思います

博多観光案内?

博多の街をいろいろな局面で映し出しているのが、在住歴が長かった僕には懐かしいものでした
能古島なんて何年行ってないんだっけとか思ったり、ラストシーン近くで少し高いところから見渡す福岡の街(戦後の町並みなので当然僕が知っているものとは微妙に違う)にジーンときたりしていました

勇壮な博多の山笠(追い山)のシーンは熱いですねぇ
もう20年以上前になりますが、住んでいた頃は毎年見に行っていたのに、随分ご無沙汰してしまいました

エンドロールを見て色々びっくり

ここからは本当に個人的な話です

福岡で主にとった映画だし、誰か知り合いでも絡んでいないかなぁとか思って見ていたのですが、映像制作のメインがVSQとあってまずびっくり。VSQは学生時代にお世話になったバイト先でした

テレビショッピングを作る番組のADのお手伝いみたいな仕事だったんですが、こんな映画作る会社だったんだなぁと感慨深かったり(だいたい30年近く前の話なんで、会社が大きくなっていても驚くべきではないですが)

制作の名前に、福岡の劇団最新旧型クロックアップサイリックスの川原武浩さんの名前があってこれもびっくりしました

川原さん自体は、面識はありませんが、この劇団には知人が何人か参加しています
そのため、昔から名前を知っていたので、ちょっとうれしい気持ちになりました

で、「そういえば、ふくや(この「めんたいピリリ」のモデル)の創業者の名前も「川原」だったなぁ」とか思って彼の名前をググると….現ふくやの社長に就任していることを知りました(びっくり)

以上 映画「めんたいピリリ」の映画評記事でした
ふくやの明太子は以下

ふくや 明太子200g

ドラマは、amazon プライムに加入すれば見れるようです

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