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[劇評]ラッパ屋「コメンテーターズ」@紀伊国屋ホール

見知ったキャストに少し新しいキャストも加えて、いつものラッパ屋だが、少し違う
7月の18日に公演開始したのにも関わらず、7月はじめの世相までもが脚本上の重要な要素になっている。練習時間も考えるとこのような作劇はかなり冒険的だと思う。
失礼ながら、ラッパ屋のような老舗の劇団がこのような挑戦的な作劇をするとは夢に思いませんでした。

劇団 ラッパ屋
題名 コメンテーターズ
公演期間 2021/7/182021/07/25

鈴木聡

演出 鈴木聡
出演者 おかやまはじめ:横沢広志(おじさんユーチューバー、コメンテータに新規起用)
弘中麻紀:横沢夏江(広志の妻)
瓜生和成:横沢悠太(広志/夏江の息子。ひきこもり)
熊川隆一:小野武雄(広志の友人・パン屋)
俵木藤汰:大西洋司(TV局常務・ワイドショー担当役員)
岩橋道子:真行寺仁美(ワイドショープロデューサー)
浦川拓海:三浦卓也(制作会社社員・ワイドショーディレクター)
青野竜平:矢作順(制作会社契約社員・ワイドショーAD)
中野順一朗:塚田信也(ワイドショーMC)
ともさと衣:織田恵(ワイドショーアシスタント)
木村靖司:森本喜一(コメンテーター、政治評論家)
谷川清美:鮎川環(コメンテーター、弁護士/経済学者)
宇納佑:高藤昭司(コメンテーター、ジャーナリスト)
大草理乙子:斎藤邦子(コメンテーター、医師/心理学者)
田中パン54世:武藤直樹(コメンテーター、パン屋)
北村岳子:楠美奈子(コメンテーター、歌手)
黒須洋嗣:フレディ木原(コメンテーター、ダンサー)
佐山こうた:加山良太(作曲家、ピアニスト)
劇場
紀伊国屋ホール(新宿)
観劇日 2021/07/18(マチネ)

目次

ひと味違う、いつものラッパ屋じゃない気がしました。

そもそもは、昨年一度公演中止に追い込まれた舞台です。
昨今のワイドショーの内容を盛り込み強烈にリニューアルしたらしい
冒頭に記載したように、個人的にはラッパ屋らしさの中で過去にない挑戦的な作品だったとおもいます。

皆さん、けっこういい年になりました

ラッパ屋を初めて見たのは、1997年なので、かれこれ24年前の話( もうすぐ四半世紀!)になります。

劇団ラッパ屋題名鰻の出前公演期間1997/03/12~1997/04/02作鈴木聡演出鈴木聡出演岡山はじめ、大草理乙子,弘中麻紀,岩本淳,木村靖司,渡辺絵里子,宇納佑,神野美紀岩崎道子,小山彰一,和田都,朝倉伸二,俵木藤汰,竹内義明,義若泰祐,熊川隆一,武藤直樹,福本伸一劇場THEATER/TOPS(新宿)観劇日1997年3月19日劇場に入ると、まず、桜の木を中央に配した非常にきっちり作り込まれている舞台に圧倒される。家の中には桜があって、周りが部屋になっているという設定。芝居の中で、昔は下町の鳥鍋屋で今の親父さんがそれを嫌...
ラッパ屋「鰻の出前」@THEATER/TOPS(新宿) - 演劇とかの感想文ブログ

当時は、家族の問題だったりをかかえる話が多くて、おかやまはじめさんが、年齢より上の役をやって家族や職場を舞台にしていましたが、今は皆様、ほぼ自分の実年齢に近い役をやっても当時と同じおじさんの悲哀がメインテーマ。

木村さんなんて、めちゃくちゃかっこいいなとか思っていたのに、今回はすっかり白髪のおじいさん役が本当に板についてます(笑)
年相応の役(それでも、実年齢よりは若干上の役をやっている方が多いが)をやれるようになって、肩のちからがよりぬけたのかなと思います。

もちろん、女優陣も…( 以下自粛🤣

そんなおじさんが時代の先端に行くのは、らっぱ屋のお家芸?

今回、おじさんユーチューバーが主役と聞いて、思い出したのは、ももいろクローバーZにハマるおじさんを主役にした「おじクロ」でした

劇団ラッパ屋公演期間2012/11/08~2012/11/18演出鈴木聡作鈴木聡出演おかやまはじめ、俵木藤汰、三鴨絵里子、福本伸一、弘中麻紀、大草理乙子、岩本淳、中野順一朗、宇納佑、武藤直樹、ともさと衣、浦川拓海、熊川隆一下町の親父が頑張るストーリー。おやじたちのももクロ(ももいろクローバーZ)について熱く語り、自分たちと重ねあわせていくあたりはグッと来ました。全力で前向きにというメッセージが、ヒシヒシと伝わって来ました。今回は、笑いよりそういうメッセージが強いと思いました。<以下詳細> 「ももクロ」にハマ...
ラッパ屋「おじクロ」@紀伊国屋ホール - 演劇とかの感想文ブログ

あのときは、 ももいろクローバーZをラッパ屋が取り上げるという挑戦に驚きましたが、今回はユーチューバーになっちゃうおじさんが主人公。

最近、ワイドショーに本当に辟易としてきていて、生活環境の変化とともに、ユーチューブを見ることが本当に増えたので、おじさんユーチューバーは、ももクロよりは身近な存在でした

ワイドショーつらいな

実は、本当に最近の テレビのワイドショーって見てるのがつらいです

同じような話題が繰り返されることとこれといった改善策を提示せずただ、批判をしているというスタイルが、性に合いません。

なので、この舞台でも前半、普通のワイドショーをもした演出のシーンは正直見ていてぞわぞわする感じを感じていました。
その部分が、後半につながるので必要なシーンだと思うのですが、自分が、ワイドショーのフォーマットに本当に嫌悪感をもっているんだなぁと改めて実感しました。

みんなながされるということが、わかる

当初は、市井のおじさんらしい率直な意見を言っていた主人公のおかやまさんも気付けば、周りに流されて、他のコメンテーターと同じようなテレビ業界の流れに流されます

ここがこの芝居の真骨頂でした

今の世情はまさにこれ。空気を読んだらおかしな事になってきたという姿が明確になります

テレビ局が政権にもスポンサーにも忖度しない。しかし、視聴者の顔色はうかがう。その視聴者の動向がベテランテレビマンにさえ分からない。

悲鳴のようなテレビ局重役役の俵木さんの台詞は、僕の目から見ればつまらないワイドショーを作る現場の本音そのものに思いました

いつもは、笑って、終わったら何も残らない(のが良い)ラッパ屋の舞台でしたが、今回はいろいろなものを持ち帰ってきた作品でした

過去のラッパ屋観劇録

最近ちょっとご無沙汰でしたね。反省

劇団設立今年で35年というおじさんとちょっと年上のおねえさんばかりの劇団が、今流行りの2.5次元ミュージカルを取り上げた。どう料理するのかと思ったが、話の骨格というかテーマは割と普遍的で、いつものように笑えて安心できる物語でした 劇団 ラッパ屋 題名 2.8次元 公演期間 2019/06/09~2019/06/16 作 鈴木聡 演出 鈴木聡 出演者  木村靖司:座長・志賀高太郎(72歳)  宇野佑:俳優・星野崇(69歳)  岩本淳:俳優・横井章(49歳)  青野竜平:俳優・藤田弘(29歳)  弘中麻紀:俳優・瀬戸さなえ...
[劇評]ラッパ屋「2.8次元」@紀伊国屋ホール - 演劇とかの感想文ブログ

劇団ラッパ屋公演期間2012/11/08~2012/11/18演出鈴木聡作鈴木聡出演おかやまはじめ、俵木藤汰、三鴨絵里子、福本伸一、弘中麻紀、大草理乙子、岩本淳、中野順一朗、宇納佑、武藤直樹、ともさと衣、浦川拓海、熊川隆一下町の親父が頑張るストーリー。おやじたちのももクロ(ももいろクローバーZ)について熱く語り、自分たちと重ねあわせていくあたりはグッと来ました。全力で前向きにというメッセージが、ヒシヒシと伝わって来ました。今回は、笑いよりそういうメッセージが強いと思いました。<以下詳細> 「ももクロ」にハマ...
ラッパ屋「おじクロ」@紀伊国屋ホール - 演劇とかの感想文ブログ

約三年ぶりの公演。でも場所はやっぱりTHEATER/TOPS久方ぶりに見たが、面白さは健在。ただ、久しぶりの公演のせいか、全てのキャストに花を持たせる演出は、少々やりすぎな気がする。下町を舞台としたこういう悲喜こもごもの話は結構好きかも。木村さん、三鴨さんのラブストーリーという設定も、違和感なし。元々恋愛ものは苦手だけど、この芝居の雰囲気は良かった。何故か、木村さんではなく三鴨さんに感情移入をしてみてしまった。酒を飲むと記憶を失うあたりに共感するものが多いせいか劇団ラッパ屋題名裸でスキップ公演期間2004/01...
[劇評]ラッパ屋「裸でスキップ」@THEATER/TOPS - 演劇とかの感想文ブログ

いつものメンツにいつものストーリー。いつもながらの笑いと泣きのつぼをおさえた芝居は見ていて安心する。少し予定調和的になってきつつあるのが、気になるが。劇団ラッパ屋題名齋藤幸子公演期間2001/04/04~2001/04/30作・演出鈴木聡出演岩橋道子、福本伸一、おかやまはじめ、弘中麻紀、俵木藤汰、大草理乙子、宇納佑、熊川隆一、義若泰祐、岩本淳、木村靖司、三鴨絵里子劇場THEATER/TOPS(新宿)観劇日2001/04/07<<ストーリー>>斎藤幸子という名前の字画の悪い女性が主人公。なんでも一生懸命だけど、考えるのが苦手とい...
[劇評]ラッパ屋「齋藤幸子」@THEATER/TOPS - 演劇とかの感想文ブログ

劇団ラッパ屋題名ヒゲとボイン公演期間2000/06/09~2000/07/02作鈴木聡演出鈴木聡出演福本伸一、桂憲一、おかやまはじめ、木村靖司、三鴨絵里子、岩橋道子、俵木藤汰、熊川隆一、若泰祐、岩本淳、弘中麻紀、宇納佑、大草理乙子、武藤直樹劇場THEATER/TOPS(新宿)観劇日2000年6月8日NHK連ドラがらみで約一年間休眠していたこの劇団の復活。実力はやはり高い。なんとなくサラリーマンの悲哀のようなものが全編に醸し出される安心してみることのできるコメディの代表格。これがかける人が今の日本にどのくらいいるのでしょうか?(ちょっ...
[劇評]ラッパ屋「ヒゲとボイン」@THEATER/TOPS - 演劇とかの感想文ブログ

劇団ラッパ屋題名阿呆浪士公演期間1998/06/04~1998/06/30作鈴木聡演出鈴木聡出演岡山はじめ,木村靖司,俵木藤汰,竹内義明,渡辺絵里子,大草理乙子,和田都,岩橋道子,宇納佑,弘中麻紀,義若泰祐,洪仁順,小林隆,竹内晶子,川原正嗣,前田悟,岩本淳,伊達海人,武藤直樹,熊川隆一劇場THEATER/TOPS(新宿)観劇日1998年6月26日シアタートップスの真中に舞台があり、花道をつくり、歌舞伎的な世界を作り出した劇場の作り変えがすごい。最高の舞台装置。(全員が桟敷席状態)芝居も十分楽しめる。ちなみに、客演の洪仁順は、麿赤児の愛の乞食にも出て...
[劇評]ラッパ屋「阿呆浪士」@THEATER/TOPS(新宿) - 演劇とかの感想文ブログ
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