劇団 | ONEOR8 | ||||
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公演期間 | 2013/08/23~2013/09/01 | ||||
演出 | 田村孝裕 | 作 | 田村孝裕 | ||
出演 | 三田村周三、山口森広、恩田隆一、伊藤俊輔、野本光一郎、上田桃子、冨田直美、モロ師岡、和田ひろこ、岡本麗 |
母親を囲むことでまとまっていた家族が迎える母の49日の日とその母が生きていた日を何度もフラッシュバックする物語。三田村さんと岡本麗さんという最初の作品と同じキャストと(相対的に)若い劇団員の関係が本当に親子のような温かい感情を感じることができた舞台。
過去に田村さんが三田村組に書き下ろした作品を、ONEOR8のメンバーで再演。
過去の公演→
三田村組の新作は、劇作の構成の妙と役者さんの間の取り方のうまさに感心しました。女優陣が印象に残る舞台でした。 [劇評]三田村組「猿股のゆくえ」@サンモールスタジオ | 演劇とかの感想文ブログ - |
その時に三田村組に客演した冨田さんと、今回はONEOR8への客演ということで参加した三田村さん、岡本さんだけが初演時と同じメンバー。初演時に比べると随分お兄さんたちが若くなりました。その分、血の気が多くなったかな。
最初の家政婦の若い女性と三田村さんの会話は、日常会話の中で二人のすれ違いぶりがとても自然で会場の笑いをうまくさそっていると思いました。
けして仲が良いとはいえない4人の兄弟を演じる役者さんたちの演技も素晴らしかったのですが、その四人が結構喧嘩っ早い感じを際立たせてくれたのは、次女の夫を演じた伊藤俊輔さんでした。あまりのひ弱ぶりに笑わされっぱなしでしたが、なんか感情移入してみてしまいました。僕も感情を爆発させるのは苦手なタイプなので、こんな状況になったらお腹壊しそうです。(笑)
ただ、このストーリーはやはり三田村さんと岡本さんという夫婦のお互いへの愛の物語でした。好きでも何でもなかった韓流ドラマを毎週見て奥さんの墓前で報告する三田村さんといい、自分が死んだ後、夫が気に入りそうな女性に家政婦さんをお願いし、49日の日に手紙で、夫に家政婦さんを口説くように伝える岡本さんといい….何かとても心に響く物語でした。
2007年に見た時の感想を読むと、女優陣はハマっているが、男優陣はあまり印象に残らなかったと書いてます。今回は、男優陣も魅力的でした。よりパワーアップ(若返り)を図った効果でしょうか。