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[劇評]東宝「モダン・ミリー」@シアタークリエ(日比谷)

20年前にブロードウェイで見た舞台が(僕的に)待望の日本語上演!やはりストーリー理解できてなかったところが多発していたことが判明し、より物語を理解できたことで楽しく観劇することができた
劇団 東宝
題名 モダン・ミリー
公演期間 2022/09/07~2022/09/26

リチャード・モリス/ディック・スキャンラン

演出 小林香
出演者 朝夏まなと:ミリー・ディルモント(カンサスからNYに来た女性)
中河内雅貴:ジミー・スミス(ミリーに道でぶつかる)
実咲凜音:ミス・ドロシー・ブラウン(カリフォルニアからNYに来た女性)
廣瀬友祐:トレヴァー・グレイドン(ミリーの働く会社の社長)
保坂知寿:マジー・ヴァン・ホスミア(富豪の女性)
一路真輝:ミセス・ミアーズ(ミリーの泊まる安宿の女主人)
入絵加奈子:ミス・フラナリー
安倍康律:バン・フー(ミセスミアーズにこき使われている)
小野健斗:チン・ホー(ミセスミアーズにこき使われている)
工藤広夢砂塚健斗高木裕和堀部佑介丸山泰右大月さゆ小林由佳島田彩髙橋千佳花岡麻里名吉田萌美
劇場 シアタークリエ(日比谷)
観劇日 2022年9月16日(土)

目次

2002年のトニー賞作品賞、俳優賞受賞作品の国内上演!

実は、2002年はNYへ短期留学していた(留学とは名ばかりで、英語力向上よりブロードウェイ・ミュージカル観劇にパワーをつかった1ヶ月でしたが)時期。そのため、この作品は、当時現地で観劇しました

圧倒的な明るさの舞台とダンス、音楽の素晴らしさで印象が残っている舞台でしたし、いつかまた見たいと思っている舞台でした

 さすが今年度トニー賞受賞作!勢いもあり今回のブロードウェイ訪問で一番楽しめた作品。特に主演のMillie役の女優が良く彼女一人のシーンでも十分に客席を惹きつけた。ただ悪役がどうも大きな誤解を元に創作された日本人のような気がしてちょっと哀しい気分題名Througly Modern MillieBooked ByRICHARD MORRIS and DICK SCANLANDirected ByMICHAEL MAYER出演MILLIE DILLMOUNT ... SUTTON FOSTERJIMMY SMITH ... GAVIN CREELRUTH ... MEGAN SIKORAGLORIA ... JoANN HUNTERRITA ... JESSICA GROVEALICE ... ALISA KLEINETHEL PEAS ...
[海外劇評]Througly Modern Millie@Marquis Theater - 演劇とかの感想文ブログ

2020年についに日本で上演計画…そして

が、私自身のアンテナの低さか、それから20年弱の期間、国内で上演されるという話を聞かない舞台でした
上記の劇評にも書いてますが、劇中でのアジア人の扱われ方が酷いのが原因かなとなんとなくおもっていました
と、 2020年についに朝夏まなとさん主演での上演計画が発表されました!!!
実は、公演予定期間の2020年4月は私の個人的に引っ越しを控えていたりして、残念ながら公演観劇を見送っていました
と、あのウィルスのせいで、その公演自体が中止に

こちらの公演は新型コロナウイルスの感染拡大を受け公演中止となりました。詳細は公式サイトにてご確認ください。演出・翻訳:小林香 出演:朝夏まなと/中河内雅貴/実咲凜音/他
<公演中止>ミュージカル『モダン・ミリー』 - 

そして、2022年大幅な公演延期を終えて上演が決定されました🎉
結果、引っ越しした広島から公演を見に上京しました!!
ここからはネタバレします

ストーリーが理解できる!

ま、20年前の舞台ですしストーリーを記憶できているとは思えないので、当時ももう少し理解していたのだと思う(信じたい)のですが、今回一度見た舞台とは思えないほど、ストーリーに新鮮な驚きがありました
現代の「Throughly Modern Millie(徹底的に現代的なミリー)」という意味が今回の舞台のラストシーンで初めて理解しました
ブロードウェイで見たときは、やたらモダンな女性とはとウンチクを語る田舎出身の女性だった主人公だなとおもっていたのですが、最後の結婚のあたりで本当に現代的な女性とはと気づくあたりはまったく記憶にのこってませんでした。
また、途中で警察に捕まったシーンも見た記憶はあるのですが、なぜ捕まったのか当時は理解しておらず….禁酒法時代に酒を飲んだからだったんですね😂

当時ニューヨークに一時的に住んでいたので、ミリーたちがなぜにお酒を飲むために町をウロウロしているか理解できなかった覚えがあるのですが、時代背景を含めて今回始めて理解できました

更に、最後にジョーと結婚したら、なんか急に金持ちになる描写のあたりりも理解していなかった(覚えていなかった)ですが、今回よく人間関係が理解できました
いやぁ、改めて3割くらいしかストーリー理解できていなかったのに、すっごい面白かったと思わせるこの作品の魅力に感服です(負け惜しみ🤣)

懸案の日本人役の件

ミセスミアーズ役は、ブロードウェイで見たときは、浴衣風の衣装をきていたことや、中国語も英語も不得意なアジア人で、醤油が劇中に出てくることから、日本人だと思っていました。

しかし、今回の舞台で一路さんが演じた役は、中国人っぽい服装で中国人として演じられています
改めて、ネットで調べても、このミセスミアーズ役は中国人という解釈が正しかったようです。英語力不足による私の勘違いだったようです😭

ただ、中国人だからよかったというわけではなく、かなり人種差別的なキャラクター設定になっているのは確かで、そのあたり、欧米でも議論のある問題作でもあったようです

ただ、おかしな喋り方をする一路さんのキャラクターは、どこか憎めないところもあり、熱演されていました

音楽、ダンスが良い

Jazzをベースにした音楽も心地よいし、タップダンスは圧巻です
前回みたときもタイピストがタイプを打つ音をタップで表現するダンスも本場と同様の圧力があったようにおもいました

キャストは熱演

上記の一路さんや保坂さんなんてベテラン女優が脇を固めていましたが、こちらの熱演は素晴らしいものがありました
また、主役の朝夏まなとさんは、今回始めて見ましたが、元宝塚の宙組トップなだけあって、キュートな田舎出身の女性をうまく演じてらっしゃいました

以上 東宝「モダン・ミリー」の感想でした

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