劇団 | Value Zero | ||||
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題名 | ジョバンニのパレット | ||||
公演期間 | 1997/03/16 | ||||
作 | 柄澤太郎 | 演出 | 柄澤太郎 | ||
出演 | |||||
劇場 | 法政大学学生会館ホール(市ヶ谷) | ||||
観劇日 | 1997年3月16日 |
広い劇場、たくさんの出演者,たくさんのストーリ(宮沢賢治のたくさんの作品がモチーフになっている)を一気に見せられた芝居だった。
いずこも同じだなと思わせる広いが古い学生会館にイントネで組まれた舞台。石川啄木、宮沢賢治は宮沢の世界に文句をつける。
ジョバンニは成長し、ザネリと同じ会社にいる。ジョバン ニは出世がしら。しかし、彼の心はあの日水におちてなくなったカンパネルラのことが気になってしかたがない。
ジョバンニは何故か過去に舞い戻り、カンパネルラを助け出す。代わりにザ ネリが亡くなることも知らずに。宮沢賢治の物語世界は混乱し、色々の物語の登場人物は一つの不思議な空間で出会う。
役者陣の確かな演技、ダンサー陣の魅惑のダンス。どちらも息もつかせず、真剣勝負のぶつかりあいで本当に2時間半の時間を忘れさせた。 年をとったとはいえ、まだ若々しいジョバンニが広い会場を駆けめぐる。星祭りのもの凄い明るさと、そこを掛け抜けるジョバンニの姿が印象的で、彼が最後に振り返ったとき何を思ってい るのか悩ましい。なんといってもストーリーのキーであったジョバンニ役の~は非常に良かった。もっと近くで見てみたい感じ。 カンパネルラ役の佐々木さんの独特の存在感もよかった。こういう少年役はあっているって感じ。 シーンとして印象に残ったのは、何度か出てくる星祭り。曲が最高でした。 それから、森のシーン。思い思いの森の姿をしたきつねの中をかけめぐるジョバンニとふくろうや猫との会話は 何故か、宮沢賢治ではなく、不思議の国のアリスを思い出してしまいました。何か、森という設定とシュールな印象の会話が共通しているような気がする。(宮沢賢治の物語のどれかにこ のシーンのモチーフがあるのでしょうか?)