ありきたりなストーリーにプロトタイプなキャスト設定。結局何がしたいのかが最後まではっきりしないまま終わった。芝居としての完成度もさることながら、脚本の完成度が今ひとつで役者が可哀相。
劇団 | ゆにっと | ||||
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題名 | Eternal Flame | ||||
公演期間 | 2001/05/25〜2001/05/27 | ||||
作 | K.K | 演出 | K.K | ||
出演 | KAZUHO,あくせるお、口の町芽久、榎本淳、武田潤、若林いちえ、岩崎大輔 | ||||
劇場 | 江古田ストアハウス(江古田) | ||||
観劇日 | 2001年5月27日(マチネ) |
<<ストーリー>>
橘の祖父・右京の家と桜<口の町>の父・巨積<榎本>の家は、「君」が治める国を側近として守って来た。しかし右京の死後、その後を継いだ他橘の手腕に巨積は次第に恐れを感じ始めていた。君自身の体調不良から政権交代をしようとする将にそのとき、巨積は娘の桜を使い橘を落としいれようとするが….
<<感想>>
本当にありきたりなストーリーで思わず笑ってしまう。王室に仕える二人の側近がいて、片方が重用されていることを快く思わない悪役の方の側近がいて、その側近の悪巧みで重用されていた方の側近と王が共に毒殺されて、若き二代目が台頭してきて、その二代目をも亡き者にしようと企む悪役の悪巧みを逆にヒントにしてついに悪役の悪事がばれて….王の二代目は、世間を知る為に自分の身代わりを立てて、自分は市井に出て世間を見ていて、その悪役の悪巧みを明らかにしようとしていて…..ハムレットと遠山の金さんが混じっている….独創性のかけらも感じることができない。
キャスト設定も、悪役はあくまで悪役らしく、娘役はけなげで….本当に見ていてみるみる自分が白けていくのを感じてしまいました。(意地悪な見方をしているつもりはないんですが….)
一応、和テイストいっぱいのコスプレ系衣装で、きっと衣装作りは大変だったろうなと想像されるのですが、その和テイストいっぱいの部分も最近はやりの陰陽道をストーリーの味付けに使う為だけだとすれば….可哀相すぎます。変に和テイストを入れる為に、日本の古代のようなそれでいてはっきりといつの時代かわからない世界の物語ということになっているのですが、その為の説明的な台詞は観客の興味をますますストーリーから離れさせているような気がします。
役者さんとしては、KAZUHOさんは力はあるのかもしれませんが、発声方法が気になります。もう少し大きな劇場では言葉が聞き取りにくいタイプかもしれません。また、説明的な台詞が多かったせいかもしれませんが、武田さんの演技がほぼ全編にわたり棒読みだったのがいただけません。ただ、棒読みが気になったのは武田さんだけではなく、他のキャストの方も多かれ少なかれ感情が芝居に乗らず、棒読み口調だった気がしました。難しい時代設定にしたが故に、言葉を古語っぽくしたことが、ここでも裏目にでたような気がします。
何をしたいのかもっと明確な芝居作りがされていれば、もっとよかったのかもしれません。