高校演劇を舞台とした横内謙介さんの自伝的な舞台。本当に、もろに高校時代の生活が見えてくる舞台で、みているこちらが不思議な気持ちになる作品。高校野球の優勝校にはあんなにプロからお誘いが来るのに、高校演劇の優勝校への注目は地元のタウン誌だけという話(おそらく実話)は、色々考えさせられる展開で、結構長く印象に残っている。
劇団 | 扉座 | ||||
---|---|---|---|---|---|
題名 | ホテル・カリフォルニア | ||||
公演期間 | 1999/09/30〜1999/10/11 | ||||
作 | 横内謙介 | 演出 | 横内謙介 | ||
出演 | 有馬自由、三木さつき、田中信也、岡森諦、六角精児、石坂史朗、佐藤累央、中原三千代、鈴木真弓、仲尾あずさ、山中崇志、茅野イサム、伴美奈子、大坪直哉、木下篤史、杉山良一、荒川史子、岩本達郎、折茂龍勇、長田典之、梶川竜也、木藤千絵、佐藤英樹、佐取こずえ、瀬川憲子、高橋利左、田村恵、鶴田也寸志、中村淳二、藤田美保、堀越飛鳥、矢島誠、山川小百合、山内麻未、結城智仁、渡辺順子 | ||||
劇場 | シアターサンモール(新宿) | ||||
観劇日 | 1999年10月2日 |
劇中の高校の設定が、やたら自分の出身校と似ていてふむふむとうなづきながら観ていた。パンフに、「幅広い世代、全然違う青春を送ったような方々」から「共感して貰えた」とあるのは、凄くわかる。
今回は、これが芝居として上演されていることが一番の驚きだった。いつもは、横内さんの脚本って「上手い」と感じることが多くって技巧とか構成力とかそういう部分に感動を覚えたり凄さを感じたりするのだけど、今回は、そういう技巧とか構成力とかではなくただひたすら、こういう自分自身の過去を冷静に振り返り舞台化してしまった事に感動した。プロっていうか、演劇を作る人間の覚悟っていうかそういう物を感じた。何かを創作する人って少なくともその人の経験とかそういうものが作品上に反映されるはずだけど、こんな風にストレートに作者自身の青春の思いとか経験とかを舞台上に載せられてしまうと、観る側として凄いものを見せられたという何か特別な感慨に包まれてしまう。(すみません。言葉が足りない。「感動」でもなく、「困惑」でもなく、「居心地の悪い」ような「心地いい」ようなそういう感覚なのです)
長い芝居ですが、長さは感じない。わりと淡々と話が続いているのにそうなのは上手さかな。
セーラー服と詰め襟は最初は、役者さんの年齢とのギャップがあって、つらいかなとも思いましたが、それも途中で気にならなくなった。 個人的には、パンフレットというか当日配られたキャスト表のような遊び心は大好きです。いそうだもんな、こういう先生(横内先生)