今年五月に行って以来の観劇。前回コテンパンに書いた事もあり、ちょっと怖いものみたさに行った。いや、結局怖いものだったのですが…
少なくとも5月よりは良くなっていた。脚本の出来は段違い。でも、それだけ。
間が悪いというか、全体にどんよりとした空気が流れる。白々しい演出。多分、はじめてみた演劇がこれだったら、それを見た人は二度と芝居は見てくれない気がする。そんな作品。.
劇団 | 劇団青杜 | ||||
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題名 | セラピスト | ||||
公演期間 | 2004/08/27~2004/08/29 | ||||
作 | 古川登志夫 | 演出 | 飯田かおり | ||
出演 | 茂木真澄、飯田かおり、志士田憲一、村山新、草刈勇人、大津京子、楓りま、加藤敦洋、田中香子、伊藤功 | ||||
劇場 | スペースアクロス(北新宿) | ||||
観劇日 | 2004年8月28日(ソワレ) |
【ストーリー】
次々にユニークな精神科療法を発表し、世界の精神病理学会の注目を集める「東京メンタルホスピタルセンター:の精神科医達は「新療法」開発にしのぎを削っていた。 そんな医師の一人、「ゾリンゲン」はある日、一切の記憶を喪失させたという一人の少女を入院させ、他の入院患者たちとの集団加療を開始した・・・・。命は・・・(公演HPより)
【感想】
私自身、この劇団になんの恨みもつらみもないが、何でこうなるのかと悲しくなるくらい面白くない。
前回は、脚本のせいだと思っていました。事実脚本がひどかったし、それが直ればよくなるに違いないと思っていました。
今回は脚本家が違ったし、一度は大劇場で上演された脚本です。前よりひどいということはあるまい。そういう目論見があって再度足を運びました。
結論から書くと、脚本が原因ではないことがはっきりしました。脚本は、前回より百倍良いものです。でも、芝居は百倍面白くなっていません。
役者のせいでもありません。(役者も少しあるかもしれませんが)、主役の先生役やセラビスト役の女優さんは、ちょっといい役者さんです。でも、だからといって芝居の求心力は変わりません。
正直、どういう芝居が面白いかがこの演出家、出演者にはわかっていないのではないかと不安になります。
面白くする方向に、劇団が向かっているという気がしません。
もしも、自分が舞台に立つ為に芝居を作っているのだとしたら、今すぐ考え直すべきでしょう。 出る人が、舞台に立ちたいから作る舞台に面白いものはできないような気がします。
面白い舞台を観客に見てもらいたいから作ったものでなければ、面白くならないと思います。少なくとも、作っている本人達が見たい舞台を作らない限り、見ている我々が面白い舞台にはならない。
この舞台、作っている人たちにとって、見たい舞台だったのでしょうか?
テーマにしろ、話の設定にしろ、けして現代的でもなく何か見せ場があるわけではなく….楽しんで作っているという部分がとうとうみつけることができませんでした。