見終わった後にジーンと来る名作。せりふの雰囲気が彼らの母胎である唐組やりょう山泊を思わせるせいか、終わった後に色々な事がぱぁっと心の中に広がるイマジネーションのひろがる舞台。自分が、この劇団を初めて見た作品ではないが、ずっと見続けていきたいという気にさせてくれた作品。….
劇団 | 劇団桟敷童子 | ||||
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題名 | しゃんしゃん影法師 | ||||
公演期間 | 1997/03/06~1997/03/09 | ||||
作 | サジキドウジ | 演出 | 東憲司 | ||
出演 | 原口健太郎、外山博美、川田涼一、桑原勝行、田尾健介、山本あさみ、小野瀬弥彦、中井理恵、深津紀暁、椎名りお、岡部和恵、大手忍、松本しゃこ、稲葉能敬、池下重大、川原洋子、鈴木めぐみ、もりちえ、新井結香、板垣桃子 | ||||
劇場 | 吉祥寺シアター(吉祥寺) | ||||
観劇日 | 2007年11月23日(ソワレ) |
【ストーリー】
神隠しの伝説のある村。伝説だけでなく、妹を失った男が村に帰ってきた。また、妻と夫を神隠しで失った二組の夫婦の間にも愛が生まれつつあった。どちらも、新たな神隠しの予兆と他の村人は、その再現を恐れる。そこに、妹を失った男の妹そっくりの女が現れ….
【感想】
見終わった後にジーンと来る名作。せりふの雰囲気が彼らの母胎である唐組やりょう山泊を思わせるせいか、終わった後に色々な事がぱぁっと心の中に広がるイマジネーションのひろがる舞台。自分が、この劇団を初めて見た作品ではないが、ずっと見続けていきたいという気にさせてくれた作品。….
であることを見終わるまですっかり忘れておりました。再演作品を純粋に楽しむ為にはある種の忘却力も必要ですね。忘却力のおかげで純粋に楽しむことができました。
前回は元唐組で主演女優をしていた飯塚澄子さんがやっていた役、今の劇団でだれがやるのか気をもんでおりましたが、新人(でもないかいまじゃ)の松本しゃこさんが見事に熱演してくれました。色っぽい大人の未亡人という役をうまく演じていたと思います。従来どっちかといえば男まさりで勝ち気な役が多かったきがしたので、今回の舞台での変化は驚きでした。今後も期待したいです。
少し古い作品ということもあり、上記に限らず演出や脚本は現劇団事情にあわせてかえられています。その中でも、双子のおばあさんの台詞は個人的にはツボにはまりました。出てくる度にわらわされました。タイミング、しゃべり方、雰囲気全て完璧でした。
二作連続でみて、いままで一作づつみて似た印象を感じ続けていた作品群に思っていた以上に個性が溢れていることに気づきました。 本作に限らず、是非古い作品も今後新演出での再演を希望します。
次回泥花はそういう意味では期待が膨らみます。
ちなみに今回の連続公演、二作目のしゃんしゃん影法師に個人的には軍配があがりました。