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劇団桟敷童子「泳ぐ機関車」@すみだパークスタジオ

劇団 桟敷童子
公演期間 2012/12/13~2012/12/25
演出 東憲司 サジキドウジ
出演 池下重大、椎名りお、中井理恵、徳留香織、大手忍、板垣桃子、桑原勝行、原口健太郎、もりちえ、川原洋子、山本亘、山本あさみ、中野英樹、稲葉能敬、深津紀暁、井上昌徳、白石健太、新井結香、鈴木めぐみ、外山博美

いつもながらの役者の熱演と情熱を注ぎすぎてる感もある劇場装置のスペクタルを十分に堪能できた。物語も主人公の少年よりも、その父親役(池下重大)に感情移入をしてしまい、ぐっと来るシーンが多数。ただ、桟敷童子といえば炭鉱の物語….という感じになってきて、見ていても色々な過去の公演のシーンと重なり(必ずしも、同一シリーズの作品ではなかった気がしますが)が多く感じられました。何か、まったく違う雰囲気の話を見てみたい。

 

<以下詳細>

「泥花」「おばけの太陽」と続くシリーズの3作品目。時期的には「泥花」よりも少し前の時代。日本が石炭産業で隆盛を極め、そして石油の時代に変わるその時代に夢を持って山主になり、「いいひと」過ぎて、決断を誤り、事業を失敗する。その決断により追い詰められていくさまが、ぐっと心に響きました。池下さんの演技がよかったなぁと思いました。

新井結香さんが演じる元鉱夫の妻というのも、鬼気迫っていてよかったです。新井さんに限らず女優さんで、普段とは随分違う役をやってイメージが変わりませんでした。一族の要の老婆役をやった板垣桃子さんなんか、最後の役者紹介まで誰がやっているのかわかっていませんでした。

客演の中野さん、山本さんも桟敷童子にいる役者さんとは違う持ち味があってうまくはまっています。特に中野さんは、半悪役的な難しい役をうまくこなしていますね。

見ていると過去の舞台の話がいくつもフラッシュバックしてきます。必ずしも今回と同一シリーズの「泥花」「おばけの太陽」のシーンだけではなかったです。すごく似た話が多いこの劇団。なんか劇的に違う話を見てみたい気がします。

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