あれ、デジャヴュ?前見たときと芝居がそっくり….とか思ったら、一応シリーズものっぽくするみたい。主要なキャストの位置づけがそっくり。でも、あいかわらずよく練りこまれた脚本なので、そういうシリーズ化での馴染み具合が心地良い。美術のシンプル&美しさも心に残った。
劇団 | パラノイアエイジ | ||||
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題名 | 夜之音、月之香 | ||||
公演期間 | 2004/04/28~2004/05/05 | ||||
作/演出 | 佐藤伸之 | ||||
出演 | 秋場千鶴子、伊藤貴子、上村麻紀、山岸恵美子、長縄龍郎、ヂィーニャス宮川、下田耕二、村木昌彦、佐藤伸之、松田晴行、神戸誠治他 | ||||
劇場 | 「劇」小劇場(下北沢) | ||||
観劇日 | 2004年5月1日(ソワレ) |
【ストーリー】
東京の新聞社から、取材のために京都の山村に訪れた記者たちは、現在の洋画家の巨匠にすげなく追い返される。娘のように同居する琴子の実父母について、聞いた為だった。かつて日本画でその才能を開花させた春琴という女性と洋画家の間の絆、そして琴子を巡る様々な思いが急に動き始める。
【感想】
よくよく調べると1年ぶりの観劇。前回、結構良いと感じたのだからもっと見に行かねば....(と思っている劇団多数。)
たまたま一年ぶりだったことから前回みた舞台とシリーズ化されそうな舞台に遭遇した。主要な新聞社のキャストは前回同様。そのせいか一年振りのたった二回目の観劇なのにとても懐かしい気持ちで見る事が出来た。
前回同様、簾をつかった場面転換は心地が良い。暗転があるにはあるものの長さが適正で、芝居のストーリーを断ち切る程ではなく場面転換も一箇所を除けば自然に行われていた。(一箇所とは、笑いながら食卓を舞台上に準備するところ、準備に時間がかかるものだから、役者たちが笑っているのがつらそうに感じた。並べる食器を減らすか、並べ方を工夫した方が良いと思った)
全体に、ストーリー/演出力があり安心してみていられる秀作。また、役者も(華や毒気があまりないのが惜しいが)、皆さん非常に安定して手堅い(良い意味で)演技をされる為、見ていて困るようなシーンがまったくない。これは、あまり名の知られていない劇団を見るときにはとても大事なんだと感じた。
特に、秋山さんの声を出せないながらもしっかりした演技、伊藤貴子さんの明るさが良い。
男優では、二役を無難にこなす松田さんの演技も悪くない。(唯一毒気がある演技もできているし、ただ、前回の親父さんの役の方が良かったな。さすがに20代の役はちょっと???)
他の作品も楽しみな劇団ではある。
声を出せない秋山さんの声を聞きたいなぁと思っていたら、最後に話をするシーンがあった。でも、このシーンは要らなかったような気がする。
後、前説も多分要らない