ミュージカルとしての筋はほとんどない。HarlemそしてAfrican American達の歴史を歌とダンスでつづったもの。黒人中心の出演者のソウルフルな(とはきっとこういうことをいうんだろうなと思わせるような)歌が心地よく響いた。
題名 | Harlem Song | ||||
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Booked By | George C.Wolfe | Directed By | George C.Wolfe | ||
出演 | Rosa Evangelina Arredondo,Renee Monique Brown,Gabriel A.Croom,B.J Crosby,Rosa Curry,Randy A.Davis,Queen Esther,DeLandis McClam,Sinclair Mitchell,DanaShavonne Rainey,Stacey Sargeant,David St.Louis,Keith Lamelle Thomas,Charles E.Wallance | ||||
APOLLO THEATER(Broadway NY USA) | |||||
観劇日 | 2002年07月15日(ソワレ) |
<<ストーリー>>
人種差別の偏見に苦しみ、Harlemに集まった黒人達。様々な偏見と戦い、ヒスパニックなど他の人々も受け入れ、Harlemは発展してきた。もちろん、荒廃した時代もあったが…
<<感想>>
ニューヨークには何度か訪れたことがあるものの、APOLLO THEATERを訪れたのは初めての経験。アマチュアナイト等にいつか来たいと思っていたのだが、思わぬ形でオフブロードウェイミュージカルの鑑賞という形で訪れることになった。
訪れて思うのは、いろいろな意味で歴史を感じさせる劇場であるということ。古いだけではなく重みがある。まぁ、座ったいすの肘掛の部分がガムテープで止めてあったり、席の表示の番号がランダムになってしまっているのはご愛嬌だが…
ストーリーはほとんどなく、歌とダンスそしてそれをつなぐ出演者達の簡単な台詞(ほとんどは、コンサートのMCのようなダイアログであったが)と古くからのハーレムの住人達の思い出を語るビデオのコラージュによる構成。その中で、<ストーリー>の中で語ったようなハーレムの歴史が語られる。
出演者もほとんどが黒人(多分一人だけダンサーの中にヒスパニックが混じっていたと思う)で、まさにハーレムならではといった感じのミュージカル。
ただ、黒人特有のなまりのせいか、発音のせいか、いつも以上に台詞の聞き取りには苦労をしてしまい、出演者のしゃべりがあまり理解できなかったのがとても残念。確かに、台詞が聞き取れなくてもあまりストーリー(というか流れ)を理解するのを妨げるものではないが。
一応ハーレムの歴史に沿って、歌やダンスもその時代その時代を映すものになっているのだが、僕自身があまりその辺の歴史に詳しくないこともあって、正直前半は少しついていけない部分があったのだが、まさに魂を揺さぶるゴスペルソングと現代的なストリートダンスが舞台を席巻する最後の30分くらいは夢中で舞台に惹きこまれた。