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[演劇賞]「逆鱗」の美術スタッフの堀尾幸男さんが読売演劇大賞を受賞

先日、第24回読売演劇大賞が、発表されました。先日のノミネート情報はこちらに記載しました。この中から、選ばれました。

演劇賞の発表ラッシュです。ちょっと追い切れていない感じですが、読売演劇賞のノミネート作品が発表されました。去年の上半期に発表されたベスト5とも比較しつつ今回のノミネート作品を見てみたいと思います。リンク先で各作品の感想を読み事が出来ますリンク先は、演劇感想文リンクです。以下の発表内容は、⇒こちらで確認できます。「第24回読売演劇大賞ノミネート決定しました」◇作品賞(公演日順)・「For the people-リンカーン 自由を求めた男-」(3月、宝塚歌劇団花組)・「ジャージー・ボーイズ」(7月、...
[演劇賞]第24回読売演劇賞ノミネートが発表されました。地点、ウォーキングスタッ... - 演劇とかの感想文ブログ

ノミネート作はいずれも評判の舞台で俳優さん、誰があるいはどの劇団が大賞かなと思っておりましたが、大賞に選出された方にはびっくりしました。

目次

大賞・最優秀スタッフ賞は、堀尾幸男さん

今回の大賞は、野田地図逆鱗」、世田谷バプリックシアター遠野物語・奇ッ怪 其ノ参」の舞台美術を担当された堀尾幸男さんが選ばれました。何がすごいって(僕だけがそう思っているのかもしれませんが)、俳優でも劇団でもなく、スタッフの方が大賞を取ったというのにびっくりしました。と同時にとてもうれしい気持ちになりました。
演劇は、本当に総合芸術で、舞台美術、照明、衣装、音響効果、広告美術等々の観客には、直接目に触れない担当者の人々がいなければ、成立しない芸術です。
そういう意味で、そのスタッフの方が大賞を授賞するという判断をした選考委員の方にも拍手を贈りたいと思います。

かつては、印象的な舞台美術といえば、朝倉摂さんが印象的ですが、これからは、堀尾さんが舞台美術を担当した舞台を観に行きたいと思いました。(ちなみに、色々調べると堀尾さんの舞台美術を見たことがありました。2001年の新国立劇場贋作・桜の森の満開の下」を見ていました。最後の圧巻の桜の散るシーンが印象に残っている舞台です)

哀しい体験だった。野田秀樹作品との付き合いは、既に12年近くになるが、野田秀樹のカリスマ性が終焉する場に立ち会った印象だった。芝居には、既に9年前のパワーはなく僕の胸に迫るものは何もなかった。野田さんか僕のどちらかが、共有できるものを失い既に野田さんの芝居に感動できなくなった自分を感じ非常に寂しい思いを感じた。 【2017/8/9追記】2017年歌舞伎版も含め、キャスト一覧を記事にしてみました。そちらも良かったら参照ください。追記ここまで!劇団新国立劇場題名贋作・桜の森の満開の下公演期間2001/06/01~2001/...
[劇評]新国立劇場「贋作・桜の森の満開の下」@新国立劇場中劇場 - 演劇とかの感想文ブログ

最優秀作品賞は、「ジャージー・ボーイズ」

東宝ジャージー・ボーイズ」も、今年は話題になった芝居でした。ミュージカル系では、「キンキーブーツ」も話題でしたが、そっちの主演の三浦春馬さんは杉村春子賞を受賞しています。

最優秀男優賞は、中川晃教さん

ミュージカル界では、既にレジェンドのような感じですね。あまりミュージカルを見ない僕は、中川晃教さんの舞台というと2004年の東宝「SHIROH」だけなのですが、圧倒的な歌唱力に圧倒されたのを覚えています。

話はかなり僕好みな歴史ものということもあり、かなり期待をして見に行った。音楽も含め、かなり期待を裏切らないできであったが、チケット代の高さもあって、極限まで上がっている期待値に完全に答えるものとはいいがたい。特に一幕の話の進み方のテンポが全体に遅かった気がする。一幕は、半分にしても話が通じたような気がする。何よりも、イラク戦争の映像を出すあの演出が嫌い!劇団東宝題名SHIROH公演期間2004/12/07-2004/12/29作中島かずき演出いのうえひでのり出演中川晃教、上川隆也、高橋由美子、杏子、大塚ちひろ、高田聖子...
[劇評]東宝「SHIROH」@帝国劇場 - 演劇とかの感想文ブログ

 

最優秀女優賞は、鈴木杏さん

鈴木杏さんは、僕自身好きな女優さんの一人なのでとても嬉しいニュースです。(受賞の対象作は見ていませんorz) 初めて、舞台女優として意識したのは「ロミオとジュリエット」で、あまりにも愛らしいジュリエットにそれまでのロミオとジュリエットの中のジュリエット像が塗り替わりました。

まさに蜷川マジックということか。正直、ロミオとジュリエットは悲恋の物語ではあるが、それほど好きな作品ではなかったのだが、今回のロミオとジュリエットにはやられてしまったロミオとジュリエットが本当に若々しく、幼い。その幼くも一途な恋心が客席に伝播して初めてこの物語の悲恋たるラストシーンが客席を感動させるということが良くわかった。演技力の確かさでは、藤原さんは若手の中ではぬきんでていると感じた。対する鈴木さんの演技はいまいちで、一人芝居のシーンはつらく感じたのも事実。それでも、最後のジュリエットの...
[劇評]ホリプロ「ロミオとジュリエット」@日生劇場 - 演劇とかの感想文ブログ

ほぼ同時期に劇団☆新感線「髑髏城の七人(アオドクロ)」で、ハスッぱな娘をやったりしていたのですが、2014年に見た「星の数ほど」では、とても大人な女性を演じていて、「おとなになったなぁ」と感慨に勝手にふけっておりました(なんで上から目線>俺)

最優秀演出家賞は、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん

ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが、昔バンドをやってた(有頂天)ってもう最近彼の芝居を見に行く人はしらないんじゃあるまいか。  僕自身は、ケラさんの印象は、当たりハズレが激しい印象があり、ちょっと構えてしまいます。面白い時にはめちゃくちゃハマるのですが、ダメな時は本当にダメ。それが、天才の証かもしれませんが。 当たりはこれ↓

ケラさん特有のシュールな演出と昭和のにおいのするちょっと古風な脚本がうまくとけあい様々な観客が楽しめる公演になっていた。劇団トム・プロジェクト題名KORI-KORI-BANASHI(狸狐狸狐ばなし)公演期間2007/08/26~2007/09/10作北條秀次演出ケラリーノ・サンドロヴィッチ出演篠井英介、ラサール石井、板尾創路、六角精児、真山章志、大出勉、廣川三憲、野間口徹、小林俊祐、皆戸麻衣、植木夏十、サチコ、小林由梨劇場本多劇場(下北沢)観劇日2007年9月7日(ソワレ)【ストーリー】妻の不貞を疑い自殺未遂をした男のところに訪ねてきた友...
[劇評]トム・プロジェクト「KORI-KORI-BANASHI(狸狐狸狐ばなし)」@本多劇場 - 演劇とかの感想文ブログ
はずれたのはこれ↓(個人の感想です)
このキャスト、このチラシ、このスタッフ、だったら当然期待するだろうということがことごとく裏切られた感じ。何で戦争が出てくるの?何で井上順がいつまでもパジャマ姿なの?と???が頭の中にを渦巻くうち時間がだけが過ぎていった感じ。劇団ナイロン100℃題名Don't trust over 30公演期間2003/05/24~2003/06/08作/演出ケラリーノ・サンドロヴィッチ出演ユースケ・サンタマリア、奥菜恵、犬山犬子、みのすけ、三宅弘城、峯村リエ、松永玲子、長田奈麻、安澤千草、村岡希美、新谷真弓、廣川三憲、大山鎬則、吉増裕士、喜安浩平...
[劇評]ナイロン100℃「Don’t trust over 30」@青山劇場 - 演劇とかの感想文ブログ
とはいえ、かれこれ10年以上ケラさんの舞台観ていない計算。そろそろ観に行くか(だから、何故上から目線なんだ>俺)

選考委員特別賞は三浦基さん

三浦基さんは、地点の作・演出をされています。まだ、地点の舞台は見たことがないので、観に行きたいと思っています。 優秀賞として、前回のノミネートの時に上がっていた方が、受賞されています。

■読売演劇賞が発表されました。少し、タイミングを逃してしまいましたが、第23回読売演劇賞が発表されました。(リンク先は演劇感想文リンクです。)■大賞・最優秀男優賞片岡仁左衛門さん(松竹・歌舞伎座『菅原伝授手習鑑』の菅丞相、『新薄雪物語』の園部兵衛、『一條大蔵譚』の一條大蔵卿の演技)■最優秀作品賞『グッドバイ』(NYLON100℃)■最優秀女優賞小池栄子さん(NYLON100℃『グッドバイ』の永井キヌ子役の演技)■最優秀演出家賞鵜山仁さん(劇団文化座+劇団東演『廃墟』、こまつ座『マンザナ、わが町』の演出)■最優秀スタッフ...
第23回読売演劇賞-最優秀作品賞は「グッドバイ」 - 演劇とかの感想文ブログ