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リオオリンピック閉会式に使われたのは、あの舞台の曲。

リオオリンピック終わっちゃいましたね。今回のオリンピック期間の半分くらいイギリスにいたので、日本ではあまり放送されない競技をたくさん見ました。なんか、毎日オリンピックではボートを漕いでたような気がします….

閉会式の終わりを飾った日本のプレゼンテーションが話題です。

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賛否はあるようですが、僕はうまく行ったのではないかと思います。この演出と音楽を任されたのは椎名林檎さんでした。

【リオ五輪】椎名林檎が五輪の舞台であえて使った「あの曲」その意図は

こちらの記事によるこのSHOWの最初からの曲目がわかります。

セレモニーは作曲家でジャズトランペッターの三宅純が編曲した「君が代」から始まる。
東日本大震災の被災地の子供たちが世界からの援助に感謝の気持ちを伝える「ARIGATO FROM JAPAN」では同じく三宅作曲の「ANTHEM OUTRO」が使用された。

 

次に東京五輪を紹介する映像へと移り変わるとテンポアップ。

オープニングで流れるのは椎名自身の曲「ちちんぷいぷい」のジャズアレンジバージョン。

北島康介ら日本のメダリストからボールを受け取った安倍首相がスーパーマリオに変身し、土管を使ってリオへと向かう映像ではピアノトリオ「H ZETTRIO」の「Neo Japanesque」「Get Happy!」のMIXが流れた。

この際の曲「1620」を手がけたのは中田ヤスタカ。ダンスの振り付けをMIKIKO、音楽は中田、AR演出にRhizomatiksという布陣は、Perfumeと同じだ。

 

3チームで手拍子しながらオーディエンスを盛り上げる「THE CITY OF FESTIVALS」、そしてフィナーレまでに流れるのは椎名自身の曲「望遠鏡の外の景色」を村田陽一が編曲したジャズナンバー。

この記事によると「望遠鏡の外の景色」は、野田地図の公演「エッグ」のために書き下ろされた曲とのこと。

記事では、「エッグ」が五輪に批判的な作品であり、その為の曲を本当の五輪に使ったことへの驚きが述べられています。

■「エッグ」とはどんな作品だったのか。

僕は、残念ながら「エッグ」を見ていないので、演劇感想文リンクの各劇評を改めて読んでみました。

野田地図「エッグ」(2012年)初演の感想文リンク

野田地図「エッグ」(2015年)再演の感想文リンク

いくつかの劇評では、ネタバレとしてこのお芝居の核心が記載されています(2012年のFujikiさんと高野しのぶさん、ヨコウチ会長他 2012年版は全部で12本。2015年版は3本読めます。)。

エッグという未来のオリンピック競技の話と思いきや、時空を遡り1964年、そして幻の1940年の東京オリンピックへと話が遡り、さらに満州へと舞台は移り…と話はつながり、スポーツと音楽の熱狂がいつしか国家の戦争へとつながる話のようです。(詳しくは、上記の劇評をお読みください。こういうとき、演劇感想文リンクは便利です!(笑)) 731部隊であったりも暗示されているシーンが有ったり…

確かに、あまり東京オリンピックや国家が熱中するスポーツに対してポジティブなイメージのある話ではないようです。

 

この中で、深津絵里さん演じる苺イチエが歌うのが今回の閉会式で使われた「望遠鏡の外の景色」なんですね。

 

それでもあえてこの曲を使ったのは、椎名林檎さんの中で深い意図があるのか、それともオリンピック的なスポーツをイメージした曲ということで単に使用したのか…

■安倍さんは知ってるのかなぁ?

ちなみに、この舞台の主役妻夫木聡さんの役名は「阿倍」です。(裸足で走るという設定なので、当然別のアベ(ベ)が元だと思うのですが)。初演当時はまだ民主党政権だったわけで、別の安倍さんがここまでオリンピックに絡んでくるとは思っていなかったのかもしれませんが、それもまた皮肉だなぁと思いました。

マリオ姿の安倍首相はこのことご存知なんでしょうか?

いっそのこと、2020年の東京オリンピックの開会式の演出、野田秀樹さんにまかせてしまったらどうでしょう。(そういえば、1998年の長野オリンピックの開会式は、浅利慶太さんでしたし、演劇界からの起用は十分考えられそうです。)

 

椎名林檎
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