「ビーイング・デジタル」という本が出たとき、未来の姿が垣間見えた気がした。本の内容を読んでどうこうというよりも、タイトルが示す未来像「全てのもの(アトム)がデジタルへ」というのが頭の中にイメージが広がった。
当時は、CDや本といったアトムの形で配布されている多くのものがデジタルに変換され、インターネットを経由して流れてくる。それがとてもイメージしやすい未来像で何もかもが今後ビットに変わっていくという世界観はしばらく僕が未来像を考えるときの基本的なパターンになった。店頭で商品を見たり、自分の仕事のサービスの提供のスタイルを考えていたとき、この流れを常に意識していました。
このサービス提供や商品はデジタル化されるとすれば、どうなるの?という感じ。
でも、デジタルになったからどうなの?ってあまり深く考えてなかった
そこで読んだのが「フリー」。デジタルでないものも含まれているけれど十分以上に供給されるサービスがフリーのパワーを利用して、市場に新しいビジネスを立ち上げ初めている今の時代がピンと来た。
デジタルにできるもの。情報という形で流通させることができるものは、流通、複製のコピーが限りなく作れるものは、フリーに向かっていく。それを前提にフリーでどう稼ぐかがビジネスをイメージするときのポイントだな。
でも、アトムのまま残る物。資源を利用し、人手がかかり、製品はどうするの。あまり深く考えていなかった。
そこで読んだのが「シェア」。デジタル化可能なもの(DVDとか)も含めて物を究極まで共有し、リサイクル、リユースする思想。
このパワーを利用すれば、今地上にあるものを究極まで使いたおすことでどう稼ぐかがビジネスをイメージするときのポイント。
今年、自分がビジネスについて考えるとき、この視点を入れよう。
ビット化できるか。→フリー化できる(される)ことを前提に、ビジネスへの活用を考える。
アトムか(人、物)→シェア化できる(他のプロセス、他の会社、他の人)と共有することで、稼働率を最大化できないか?
ライブか →ライブで提供されるサービスは、フリー化もシェア化もできない。この形式の提供価値は、ワンタイムで限られた人にしか提供できない。上のビットかアトムの形態にして、最大化する。ライブの1本あたりのコストは値引かない。値上げの道を探る。
こんなところか。今年の心に留める考え方だな。