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[劇評]東宝「恐れを知らぬ川上音二郎一座」@シアタークリエ

取れないと半ば諦めかけていたチケット。人間諦めてはいけないということをチケットを取る過程で人生勉強をさせてもらいました….. 苦労に見合う素晴らしい舞台でした。。

劇団 東宝
題名 恐れを知らぬ川上音二郎一座
公演期間 2007/11/07~2007/12/30
作/演出 三谷幸喜
出演 ユースケ・サンタマリア、常盤貴子、堺真章、堺雅人、阿南健治、小原雅人、戸田恵子、浅野和之、今井朋彦、小林隆、瀬戸カトリーヌ、新納慎也
劇場 シアタークリエ(日比谷)
観劇日 2007年12月23日(ソワレ)

【ストーリー】

川上音二郎は、日本で大ブームを起こした後で泣かず飛ばず。一大転機を目指してアメリカ巡業へ。が、その道中はまさに波乱万丈。ボストンでは一度見ただけでベニスの商人を日本語でやりだすといい一座はおおもめ…どうなることか。

【感想】

前説で堺正章さん。「昨日やっとユースケ・サンタマリアが台詞を覚えました」「駄目だしは昨日までありました。」「体力的には今日がピークで後は下がっていくばかり….」..どこかで聞いたなと思ったら志の輔師匠の落語の枕と似ています。

話によれば、ボストンで一夜にして日本語版ベニスの商人を公演したというのは事実を基にしたというこの話。川上音二郎という人物については昔、漫画でちらっとその人生を読んだことがある程度。

ですから、最初に川上音二郎の前半生をまとめられているのを見て、こんなに多彩なというかいい加減な人生を送っていたんだと思いました。この川上音二郎と言う人の超ポジティブでいい加減なところがユースケ・サンタマリアと似てるなぁと思いながら見てました。三谷さんもそういう思いがあったのがこの座組みのはじまりだろうなぁと思いました。ユースケさんも、何で今の芸能界にいて成功しているのかよくわからないですが、川上音二郎さんも、この前半生を見たら、何故アメリカやヨーロッパで成功したのかまったくわかりません。その二人の相似性が三谷さんに響いたのかもしれません。

そういう意味では川上音二郎という人をやるのに、ユースケさん以上のキャストはいないようにおもいました。

脇を固める俳優陣も文句なし。堺正章さんを舞台で見るのは初めてですが、演技の安定感と多彩さに驚きました。

3時間、抱腹絶倒の舞台。ただ、ひとつ思ったのは少しはなしが詰め込みすぎだった気がします。前半生の話は、確かに川上音二郎という人を知るにはいい機会でしたが、芝居としてはちょっとはしょりすぎてて面白みが足りなかった気がします。ドラマで見たいと思いました。

川上音二郎さんがもっと有名ならこの前半部いらなかったのかなぁと思いました。

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