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PARCO/遊気舎「人間風車」過去キャストの一覧

もうすぐ、開幕するPARCOプロデュース「人間風車」。14年ぶりの再演です。過去の全てではありませんが、僕も3度めの観劇に行くことが決まっています。
今回は、物語の内容の概略と、過去のキャスティングの歴史を振り返ってみたいと思います。

目次

「人間風車」という作品について

遊気舎の作品で、大王こと後藤ひろひとさんの作品です。題名もそうですが、中にたくさんプロレス技の名前が出てきます。

 別にプロレスものというわけではなく、売れない童話作家と知り合った女優の間の物語です。

 恋物語という側面がないわけではありませんが、どっちかというとホラーに分類すべき作品です。(後半一気にホラーになる)

 過去には、3回上演実績があります。(演劇感想文リンク調べ! )1回が、遊気舎で、残りの2回はPARCOプロデュースです。遊気舎は、役者の個性がとても出る舞台が多いのですが、この作品は物語性が高く、遊気舎よりは、プロデュース作品としたほうが生きる作品だからかもしれません。

僕が過去に観た2バージョンは…

僕自身は、遊気舎版(1997年)と、PARCOプロデュース版(2000年)を観ています。

恐怖ものとしては、非常に良くできている。ストーリー展開も、童話作家を主人公にしたその配役の妙もある。童話作家と恐怖ものって確かに最もかけ離れたものだから。目的意識のはっきりした脚本の勝利といえる。劇団遊気舎題名人間風車公演期間作後藤ひろひと演出後藤ひろひと出演山本忠、楠見薫、三上市朗、久保田浩、西田政彦、谷省吾、うべん劇場紀伊国屋ホール(新宿)観劇日1997年12月6日童話作家役(三上市朗)は、非常にうまい。遊気舎のメンバーにいないタイプの役者で、普通の役者。それでいて、一人芝居的に童話を子供達...
[劇評]遊気舎「人間風車」@紀伊国屋ホール(新宿) - 演劇とかの感想文ブログ

前回の遊気舎版との違いを意識し、比べながらの観劇になった。 結論としては、先にこちらのバージョンを観たかったなぁと思った。遊気舎版の方が、脚本的な落し方がしっかりしていたし、恐怖というテーマにより忠実だった気がしました。PARCO版では、少し肩透かしを食らった印象です。劇団PARCOプロデュース題名人間風車公演期間2000/11/03~2000/12/03作後藤ひろひろ演出G2出演生瀬勝久,斉藤由貴、阿部サダヲ、八嶋智人、後藤ひろひと、竹下宏太郎、田鍋謙一郎、松永玲子、大倉孝二、神野美紀、武藤灯子劇場PARCO劇場(渋谷)観劇日200...
[劇評]PARCOプロデュース「人間風車」@PARCO劇場 - 演劇とかの感想文ブログ

キャストの比較表

キャスト 平川
(売れない童話作家)
アキラ
(TV女優)
サム
(公園の青年)

1997年(遊気舎)
 演出:後藤ひろひと

三上市朗さん 楠見薫さん 山本忠さん
2000年(PARCO)
 演出:G2
生瀬勝久さん 斉藤由貴さん 阿部サダヲさん
2003年(PARCO)
 演出:G2
入江雅人さん 永作博美さん 河原雅彦さん
2017年(PARCO)
 演出:河原雅彦
成河さん ミムラさん 加藤諒さん

念のために言っておきますが、3人芝居ではありません。というか、この3キャスト以外に相当たくさん役者さん出ます。

ただ、この3人のキャストが一番話しの根幹に関わるので、あえてこの三人だけを比較してみました。

平川という役

平川役は、童話作家という位置づけで、語りの力がすごくいる役者さんである必要があります。僕が最初に観た遊気舎版でも、ここだけは客演の三上市朗さん(写真の左上)の方がやっていましたが、なぜ客演を迎えたのかわかった気がしました。生瀬さんも、そこら辺は印象が強かったです。(入江さん版は観ていない)。なので、成河さんについても、物語を語る力がどのくらい示せるかが、この役のキーですね。

アキラ役

この役は、平川に恋心を持たれる役で、親しみやすいけど美人という役柄(テレビ女優という設定はそういう意味?)。初演時の楠見さんも、当時の遊気舎ではいつもヒロインでしたし、この役をやる女優さんは安心感が命ですね。斉藤由貴さん、(観ていませんが)永作さんもフィットしていると思います。舞台で見るのは初めてですが、今回の配役のミムラさんも、系統が同じだなと思います。

サム役

この役こそが、舞台の成否を決めると言っても過言ではないと思っています。実は、僕はこの舞台で阿部サダヲさんを見るまであまり阿部サダヲさんの顔と名前が一致していないくらい興味を持っていない役者さんだったのですが、この舞台で彼の底力を感じ取ったという印象的な舞台です。
実は、観ていない版では、河原雅彦さんがこれをやると聞いて、「うーん」と思った覚えがあります。河原雅彦さんのイメージが大人過ぎて、この役のイメージに合う感じがしなかったのです。それで観なかったというわけではありませんが….。今回の加藤諒さんのキャスティングは、そういう意味ではとても魅力的です。

ちなみに、初演の「山本忠」さんは、既に役者を引退されていることもあり、写真を見つけることができませんでした。

楽しみです!

とはいえ、最後に見てから10年以上。見る側の僕も変わっていますし、演出も違います。どんな舞台になるかとても楽しみです。

東京千秋楽を観劇!感想記事を書きました!(2017/10/13 追記)https://blog.kansolink.com/02reviews/stage-review/parco-human-windmill2017/近づいてきたので、過去のキャストをまとめてみました。そちらもどうぞ!(2017/09/19追記)13年ぶりに後藤ひろひとさんの戯曲「人間風車」が、この秋上演されます。PARCO & CUBE 20th. Present「人間風車」が、今秋、東京・東京芸術劇場 プレイハウスほかにて上演される。 本作は、1997年に後藤ひろひとが遊気舎に書き下ろした“童話ホラー演劇”。2000年にはG2演出のもと、東京・PARCO...
小劇場ホラーの傑作「人間風車」が楽しみ - 演劇とかの感想文ブログ

といわけで、東京千秋楽を観劇してきました!以下に感想記事をまとめました。(2017/10/11追記)

楽しみにしていたPARCOプロデュースの「人間風車」は、過去の作品とくらべても演出もよく、より「恐怖」を感じさせるとても良い演出でした。劇場を小さくすると興行が厳しくなるのはわかりますが、もっと小さな劇場で、役者の近くで見たかった舞台でもありました劇団PARCOプロデュース題名人間風車公演期間2017/9/28〜2017/10/09作後藤ひろひと演出河原雅彦 出演成河:平川(売れない童話作家)ミムラ:アキラ、オロ、盲目の少女加藤諒:サム矢崎広:ケビン、小杉(番組プロデューサー)、カオス松田凌:則明、村人、妖精今野博喜:王、住職、サ...
[劇評]PARCOプロデュース「人間風車」@東京芸術劇場 プレイハウス(池袋) - 演劇とかの感想文ブログ

以上 PARCO/遊気舎「人間風車」過去キャストの一覧についての記事でした!